“理”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わけ31.7%
ことわり30.3%
20.2%
ことわ3.8%
もっとも3.4%
おさ1.9%
1.4%
ことはり1.4%
をさ1.4%
うべ0.5%
きめ0.5%
こと0.5%
なお0.5%
はず0.5%
0.5%
もっと0.5%
ゆえ0.5%
コトワリ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
百にも、おしげにも、わけがわからなかったのである。兄弟子たちは、出てゆく百へうしろ指をさして、手癖てくせがわるいとささやき合った。
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
未だ浮世うきよれぬ御身なれば、思ひ煩らひ給ふもことわりなれども、六十路むそぢに近き此の老婆、いかでためしき事を申すべき、聞分け給ひしかや
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
勝家かついえ愚将ぐしょうではない、ましてや分別もじゅうぶんな年ごろ。のとうぜんに、やり場のない怒気どきが、うめきとなって口からもれる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
不幸とやいわん、不便とや申すべき。されども五倫の道筋も相応に心掛けて、君臣父子のことわりもたがえざるはありがたきことならずや。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「恐らく神隠しに会ったのであろう」「いや天狗にさらわれたのであろう」——などと人達は云い合ったが、これまた云う方がもっともであった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
大難がまさろうとしている、諸君が善くおさめるといっても、これはどうすることもできない
富貴発跡司志 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
古るい人に先だたれ、新らしい人に後れれば、今日きょう明日あすと、その日にはかる命は、あやあやうい。……
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
我はかゝる問者に答へかつかゝる告白をなすをえんため、淑女の語りゐたる間に、一切のことはりをもて備を成せり 四九—五一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
男子幾人か之に應じてヱネチア、ヱネチアと反復せり。そはかの少女の頗る美なるが爲めなり。われは絃ををさめて、先づヱネチア往古の豪華を説きたり。
それ聖代せいだいには麟鳳りんほう來儀らいぎ仁君じんくんの代には賢臣けんしんあつまるとうべなるかな我がてう徳川とくがは八代將軍有徳院殿いうとくゐんでんの御代に八賢士あり土屋相摸守つちやさがみのかみ松平右近將監まつだひらうこんしやうげん加納遠江守かなふとほたふみのかみ小笠原若狹守をがさはらわかさのかみ水野山城守みづのやましろのかみ堀田相摸守ほつたさがみのかみ大岡越前守おほをかゑちぜんのかみ神尾若狹守かんをわかさのかみ是なり然るに其有徳院殿の御代享保きやうほ二年大岡越前守町奉行ぶぎやうと成始めて工夫のさばきあり其原因を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その年月ねんげつがどうしてわかるかといへば、ゑつけた記録きろくによるほかには、よこつて、生地きじてゐるまるいくつもかさなつてゐるそのきめすうかぞへてみるとわかるのです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
と清之介君はことけて頼んだ。
女婿 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
客の羽織の襟が折れぬのをなおしながら善吉を見返ッたのは、善吉の連初会つれじょかいで二三度一座したことのある初緑はつみどりという花魁である。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
人がわけのない事を(眠っていても出来る)と言うが、その船頭は全くそれなのだ。よく聞いて見ると、そのはずさ。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かれにしては、これは稀有けうなほど、激越げきえつなことばであった。民部には、またじゅうぶんな敗数のが見えているか
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いかさまそれはもっともである……しかし、どうだな、ありそうかな?」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ゆえあるかな、今宵はやかたに来客ありとて、饗応もてなしの支度、拭掃除ふきそうじ、あるいは室の装飾に、いずれも忙殺されつつあり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
盛者必衰ノコトワリ、とそれを歌った古人の世界観が現代にもあてはまるかどうかしらないが、個人にものがれえない死があるから
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)