をさ)” の例文
男子幾人か之に應じてヱネチア、ヱネチアと反復せり。そはかの少女の頗る美なるが爲めなり。われは絃ををさめて、先づヱネチア往古の豪華を説きたり。
貫一はこの絵をる如き清穏せいおんの風景にひて、かの途上みちすがらけはしいはほさかしき流との為に幾度いくたびこん飛び肉銷にくしようして、をさむるかた無く掻乱かきみだされし胸の内は靄然あいぜんとしてとみやはらぎ、恍然こうぜんとしてすべて忘れたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
稔らぬ秋をかしこみて、 家長ら塚ををさめにき。
文語詩稿 一百篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)