“値”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
37.7%
あたい37.1%
あた7.9%
あたひ6.0%
6.0%
ねうち2.6%
あひ1.3%
アタヒ0.7%
ヴァリュー0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「もう、半月はんつきもたちゃ、すいかだってめずらしくはない。いまならってもれるだろう。」と、主人しゅじんは、つけくわえていいました。
初夏の不思議 (新字新仮名) / 小川未明(著)
幸三こうぞうは、自分じぶんはたらいたことが、これほどの報酬ほうしゅうあたいするとはおもわれなかったので、すまぬがしてることをためらっていますと
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
桟敷さじき五人詰一間ひとまあたい四円五十銭で世間をおどろかした新富座——その劇場のまえに、十二、三歳の少年のすがたが見いだされる。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
殊に一人稱の敍述に似もやらず、作中の人のすべてが、何れも截然とした特色を持つ個々の性格として躍動してゐるのは敬服にあたひする。
かう言つた離縁を目に見た多くの人々の経験の積み重ねは、どうしても行かれぬ国に、ひ難い母の名を冠らせるのは、当然である。
妣が国へ・常世へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
おもてをつけず熊野ゆやの舞一くさりあり。久次の牢輿ろうごしにて連れ行かれしを見送り「まことや槿花きんか一日のさかえ、是非もなき世の盛衰ぢやなあ」との白廻せりふまわしもねうちあり。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
かゝるあらしあひて人に難義なんぎをかくるほどなればとても極楽ごくらくへはゆかるまじ、などつぶやきつゝ立いづるを見て、吾が国の雪吹ふゞきくらぶればいと安しとおもへり。
積悪セキアク スデ天誅テンチユウアタヒ
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、その射影を追うて観察してゆくうちに、偶然その中から、一つの定数が発見されたのでした。つまりレヴェズさん、そのヴァリューを、貴方に決定して頂きたいと思うのですが……
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)