“高値”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たか50.0%
こうじき30.0%
たかね20.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
帳面ちょうづらで見ると、高値たかい仕出しの料理や、贅沢な重箱物が、船宿や、妾宅や、ばくち場や、およそ享楽的な集合所へ、どんどん出ている。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
お米よりきやアお米の水の方が、いくら高値たかくつくか知れやアしない、よくもそれを自慢らしくいへたもんだ。
磯馴松 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
要するに「手作りハンド・メイド」だから高値たかい、そして高値が故にのみ手が出るのである。
白痴こけなことこくなてえば。二両二貫が何高値たかいべ。われたちが骨節ほねっぷしかせぐようには造ってねえのか。親方には半文の借りもした覚えはねえからな、俺らその公事くじには乗んねえだ。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
「米が高値たかいから不景気だ。媽々かかあめにまた叱られべいな。」
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
勿論、ほかに奉公人もあるが、高値こうじきの売り物をかかえて武家屋敷へ出向くのであるから、主人自身がゆくことにして、喜右衛門は日の暮れるのを待っていた。
半七捕物帳:41 一つ目小僧 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「諸君、二円五十銭じゃ言うたんじゃ、えか、諸君、熊手屋が。露店の売品の値価ねだんにしては、いささか高値こうじきじゃ思わるるじゃろうが、西洋の話じゃ、で、分るじゃろう。二円五十銭、可えか、諸君。」
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「黙ってろ。おれのむっつり虫は、一匹いくらという高値こうじきなしろものなんだ。気味のわるいところをお目にかけてやるから、てめえのその二束三文のおしゃべり虫ゃ油で殺して、黙ってついてきな。これから先ひとことでも口をきいたら、今夜ばかりは容赦しねえんだ。草香流が飛んでいくぜ」
『薬はまだ伸びない。なにしろ火鉢の火がかすかだからな。いくら諸式しょしき高値こうじきでも、こゝの店は随分倹約だぞ。まるで蛍のやうな火種ひだねしか無いのだからな。』
赤膏薬 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
染めが違わあ。紅徳の江戸紫だっても、こんなに性のいい江戸前にゃ染まらねえんだ。一匁いくらというような高値こうじきなおいらのからだが、そうたやすくぽうっとなってたまるけえ。とっとと買ってけえって、お重に詰めて、あしたの朝ははええんだからな、いつでも役にたつようにしたくしておきな。
米價べいかはそのころ高値たかねだつたが、あへ夜討ようちをける繪圖面ゑづめんではないのであるが
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
製線所では割合に斤目はかりをよく買ってくれたばかりでなく、他の地方が不作なために結実がなかったので、亜麻種あまだねを非常な高値たかねで引取る約束をしてくれた。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
「こんな代物しろものでも、おれたちの手にかかれば、これだけの高値たかねに売れる」
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
といいながら、はじめは見物ばかりして行く人々ばかりのようであったが、そういう人たちも、たびたび銀座をあるいているうちに、高値たかねになれてしまい、そしていつも不自由を感じているかばんだのマッチだのライターだのを見てほしくなって買ってしまうのだった。
一坪館 (新字新仮名) / 海野十三(著)