“たかね”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タカネ
語句割合
高嶺41.6%
高音21.8%
高峰11.9%
高値5.9%
高根5.0%
高直4.0%
高価3.0%
高峯3.0%
峻嶺2.0%
1.0%
高料1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
書をならうんでも然り、各〻、仰ぐ月は一つだが、高嶺たかねにのぼる道をいろいろに踏み迷ったり、ほかの道から行ってみたり、いずれも皆
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ほーう、ほけきょうと忘れかけたうぐいすが、いついきおいを盛り返してか、時ならぬ高音たかねを不意に張った。一度立て直すと、あとは自然に出ると見える。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
秋にでもなって、朝ぼらけの山のに、ふと朝顔でも見えましたら、さてこそさてこそ高峰たかねの花と、合点がってんすれば済みます事。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
製線所では割合に斤目はかりをよく買ってくれたばかりでなく、他の地方が不作なために結実がなかったので、亜麻種あまだねを非常な高値たかねで引取る約束をしてくれた。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
伯父の高根たかね晋齋しんさいは、片手に六連発銃を持ち襖の間から狙いを定め、カチリと弾金ひきがねを引く途端、ドーンと弾丸たまがはじき出る、キャー、ウーンと娘は気絶をした様子。
その町々の名をしるした紙ののぼりを押し立て、富有な町人などの店先に来て大道にひざまずき、米価はもちろん諸品高直たかねで露命をつなぎがたいと言って
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「黒貂の皮は一枚もございません。あの商人がすっかり高価たかねで買いしめてしまって、敷物をこさえてしまいました。」
イワンの馬鹿 (新字新仮名) / レオ・トルストイ(著)
秩父から足柄箱根の山山、富士の高峯たかねも見える。東京の上野の森だと云うのもそれらしく見える。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
砂といふ砂の上には延びたる火片ひのひらしづかに降りて、風なき峻嶺たかねの雪の如し 二八—三〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
きりのかかったたかねえたり、ザーザーとながれる谷川たにがわをわたって、おくおくへとみちのないところをわけていきますと、ぱらぱらとからだりかかってきました。
猟師と薬屋の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
就中なかんづく江戸に於ては米穀其他総ての物価又一層の高料たかねに至れば、貧人飢餓に耐へざるより、或は五町七町ほどの賤民おのおの党を組みて