“みね”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミネ
語句割合
40.1%
23.9%
21.6%
刀背2.3%
1.8%
1.8%
三根0.9%
0.9%
0.9%
ヶ峰0.5%
0.5%
御寢0.5%
0.5%
0.5%
美禰0.5%
刀脊0.5%
山頂0.5%
0.5%
峰頂0.5%
嶺岑0.5%
0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて、こぶみねのてッぺんにある、天狗てんぐ腰掛松こしかけまつの下にたった竹童ちくどうは、頓狂とんきょうな声をだしてキョロキョロあたりを見まわしていた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小山と小山との間に一道の渓流けいりう、それを渡り終つて、猶其前に聳えて居る小さいみねを登つて行くと、段々四面あたり眺望てうばうがひろくなつて
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
雲のみねは、いろいろにすがたをかえた。妙義山となり、金剛山となった。それがたちまち、だるまさんとなり、大仏さんとなった。
無人島に生きる十六人 (新字新仮名) / 須川邦彦(著)
かれうちかへるととも唐鍬たうぐはつけた。なた刀背みねてつくさびんでさうしてつてうごかしてた。つぎあさからもう勘次かんじ姿すがたはやし見出みいだされた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
萌黄もえぎ緋縅ひをどし赤縅あかをどし、いろいろのよろひの浮きつ沈みつゆられけるは、カンナビ山のもみぢ葉の、みねの嵐にさそはれて……」
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
天城はみねの高い鼻をそびやかすようにして、ジロジロとサト子のようすを観察しながら
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
紫色の大きなくちびるをぐっとへの字にむすんで、お三根みねの死体をじろりと見たが、べつにおどろいたようでもなく、かれは視線を係官の方へうつす。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ちイッ……この野郎! と孫兵衛は刀のみねから鋭い目を通して相手を睨んだ。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ふもとに登れば すでみねを知る。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ちやう小脇こわきひきそばめてげつゝ、高々たか/″\仰向あふむいた、さみしいおほきあたまばかり、屋根やねのぞ來日くるひヶ峰みね一處ひとところくろいて、影法師かげぼふしまへおとして、たからかにふえらした。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
翌朝よくてう一風呂ひとふろキヤ/\とび、手拭てぬぐひしぼつたまゝ、からりとれた天氣てんきさに、かはきし坦々たん/\とさかのぼつて、來日くるひヶ峰みねかたむかつて、晴々はれ/″\しく漫歩ぶらつした。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
かれそのみねしたまへりし大神、聞き驚かして、その室を引きたふしたまひき。然れども椽に結へる髮を解かす間に遠く逃げたまひき。
かれその木の實を咋ひ破り、赤土はにふくみてつばき出だしたまへば、その大神、呉公むかでを咋ひ破りて唾き出だすとおもほして、心にしとおもほしてみねしたまひき。
御寢みねませる時に、御夢にさとしてのりたまはく、「我が宮を、天皇おほきみ御舍みあらかのごと修理をさめたまはば、御子かならずまごととはむ」とかく覺したまふ時に、太卜ふとまにうらへて
このみことを聞き取りて、すなはち竊に天皇の御寢みねませるを伺ひて、そのかたへなる大刀を取りて、その天皇の頸をうち斬りまつりて、都夫良意富美つぶらおほみ一三が家に逃れ入りましき。
一〇七為朝ためともが勇猛、為義一〇八忠政ただまさ軍配たばかり一〇九贏目かついろを見つるに、西南の風に焼討やきうちせられ、一一〇白川の宮を出でしより、一一一如意によいみねけはしきに足を破られ
まつかしはは奥ふかくしげりあひて、二一青雲あをぐも軽靡たなびく日すら小雨こさめそぼふるがごとし。二二ちごだけといふけはしきみねうしろそばだちて、千じん谷底たにそこより雲霧くもきりおひのぼれば、咫尺まのあたりをも鬱俋おぼつかなきここちせらる。
黙って聞いていろ、まだ後があるんだ。ところでその三人の娘はみな源内先生創製するところのみねに銀の覆輪ふくりんをしたくし
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
また長崎から取り寄せた伽羅きゃらで櫛をかせ、そのみねに銀の覆輪ふくりんをかけて「源内櫛げんないぐし」という名で売出したのが大当りに当って、かみは田沼様の奥向おくむきからしもは水茶屋の女にいたるまで
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
長門美禰みね郡大田村大字大田字程ヶ原
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
長門美禰みね郡共和村字嘉万かま小字タタラ
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
わたくしは刀の見様などは存じませんが、先ず刀を真直まっすぐに立って暫くの間こう遣って見ると、刀脊みねむねに相成ってるカサネの厚い所を見て、又こう袖を当てまして暫くの間鋩尖ぼうしさきから横手下物打したものうちからしのぎ
薄明うすあけ山頂みねを走れるを
バラルダ物語 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
飄然としてみねをいずる白雲のごとく東に漂い西に泊す。自然の美に酔いては宇宙に磅礴ほうはくたる悲哀を感得し、自然の寂寥に泣いては人の世の虚無を想い来世の華麗に憧憬す。
霊的本能主義 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
峰頂みねを踏んで、躑躅つつじや山吹、茨などの灌木の間を縫うて行くことは、疲労を忘れしめるほどの愉快を感ずるものである。
茸をたずねる (新字新仮名) / 飯田蛇笏(著)
奇々妙々を極めた嶺岑みねをいくつとなく擁するその山姿は、いかにも南国へ来たことを思わせる、うつくしい眺めであった。
初雪 (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
はじめてたびをしてったのであるが、世間せけんというところは、こんなにちかしいものどうしのあつまりだろうか。そうかんがえると、きゅうかなしみでふさがっていたみねのうちが、だんだんあかるくなりました。
汽車は走る (新字新仮名) / 小川未明(著)
木理によって、うすいところはホロリと欠けぬとは定まらぬ。たとえば矮鶏ちゃぼ尾羽おははしが三五分欠けたら何となる、鶏冠とさかみねの二番目三番目が一分二分欠けたら何となる。
鵞鳥 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)