みね)” の例文
段通に双手もろてをかけて力任せに引き剥ぐと、ちょうど象の背中のみねからすこし下ったあたりに、ひとが一人はいるくらいの大きさに胡粉の色が変ったところがある。
天城はみねの高い鼻をそびやかすようにして、ジロジロとサト子のようすを観察しながら
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
鼻のみねばかり高い、烏天狗の面を漂白したような感じのシュラーと、造花のオレンジの花のついた頭被の下でキョトンとしているミドリさまが、内陣の柵の前に並んで立っている。
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
長すぎる鼻のみねを昂奮で桃色に染めながらやってきた。
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)