“稜威”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みいつ31.8%
みいづ18.2%
イツ13.6%
いつ9.1%
いづ4.5%
みいず4.5%
みゐづ4.5%
ものもの4.5%
りようゐ4.5%
ミイツ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十二インチ一枚(『タンホイザー』の「夕星の歌」とほか一面)と十インチ一枚(ベートーヴェンの『自然の上に神の稜威みいつ』とヘンデルの『ラルゴー』)
其の後一五〇御廟みべう一五一玉もてり、一五二丹青たんせいゑどりなして、稜威みいづあがめたてまつる。かの国にかよふ人は、必ずぬさをささげて一五三いはひまつるべき御神なりけらし。
柳田国男先生は、此すぢをもつて、我国の古語、稜威イツと一つものとして、まな信仰の一様式と見て居られる。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
咄嗟とつさに一切悟つた彼は、稜威いつたけびを発しながら、力一ぱいかしらを振つた。すると忽ち宮の屋根には、地震よりも凄まじい響が起つた。
老いたる素戔嗚尊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
左右の御手にも、みな八尺やさか勾璁まがたま五百津いほつ御統みすまるの珠を纏き持たして、そびらには千入ちのりゆきを負ひ、ひらには五百入いほのりゆきを附け、またただむきには稜威いづ高鞆たかともを取り佩ばして、弓腹ゆばら振り立てて
はじめて心付くと、先刻さっきながめた城に対して、稜威みいずは高し、宮居みやいの屋根。雲に連なるいらかの棟は、玉を刻んだ峰である。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「仰せの通りに御坐りまする。陛下の稜威みゐづは四海の果迄輝いて居りまする。」侍臣はかう奉答して恭しく一揖した。
悲しき項羽 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
とんでかかれば黄金丸も、稜威ものものしやと振りはらって、またみ付くをちょう蹴返けかえし、その咽喉のどぶえかまんとすれば、彼方あなたも去る者身を沈めて、黄金丸のももを噬む。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
第十二代景行けいかう天皇の御代になると、朝廷の稜威りようゐは国内に於ける群小の土豪どもを悉く平定せしめて、たゞ西に熊襲くまそ、東に蝦夷えぞの二族を残すだけになつた
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
明治聖朝の稜威ミイツに浴するかせぬかに、此世を去つた曙覧の、まだ旧時代の夢深かつた此歌製作時代には、固より空想もしなかつたことであらう。
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)