“イツ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:いつ
語句割合
20.0%
12.0%
12.0%
稜威12.0%
8.0%
何時8.0%
8.0%
4.0%
何日4.0%
4.0%
接待4.0%
4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ナガレ、ヨドミテフチイカリテハ沸々フツフツカカリテハタキハテハ、ミナイツコントンノウミデアル。肉体ニクタイ死亡シボウデアル。キミノ仕事シゴトノコルヤ、ワレノ仕事シゴトノコルヤ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
話は、又逆になるが、仏も元は、凡夫のイツいた九州辺の常世神に過ぎなかつた。其が、公式の手続きを経てのカヘ新参シンザンが、欽明朝の事だと言ふのであらう。
妣が国へ・常世へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
竜に対するおかみ、罔象に当るみつはのめの呪水の神と考えられた証拠は、神武紀に「水神をイツ罔象女ミツハノメとなす」
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
おもろ双紙にも、王を褒めて「せちあらとみ」といふ語の見えることは、先に触れておいた。せぢは日本で言ふ稜威イツである。あらは新の字を宛てるが、出現の意に使つた類例が多い。
日琉語族論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
枚岡ヒラヲカイツき姫にあがる宿世スクセを持つて生れた者ゆゑ、人間の男は、彈く、彈く、彈きとばす。近よるまいぞよ。はゝはゝゝ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
満十五年ノ時限満期ニ達スル爆弾ヲ装填ソウテンシアルモノニシテ、右期日以後ハ何時イツ爆発スルヤモハカラレズ、ハナハダ危険ニツキ、心当リノ者ハ注意セラルルヨウ此段コノダン為念ネンノタメ警告ケイコクス。
まず七処女が古く、八処女がそれに替って勢力を得た。これは、神あそびの舞人の数が、支那式の「イツ」を単位とする風に、もっとも叶うものと考えられだしたからだ。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
さやがさらとなり、いつがイツ、むがの義だ、と解せられると、「なゝさら やさら」と、形の展開して行くのは、スグであらう。皿数への形が整ふと、物数への妖怪の聯想が起る。
河童の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
御見ギョケンニ入ル場所ハ何処イズコ、日ハ何日イツ、時ハ如何ニ。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自らイツの手で——これまた、神の代理だが、万葉集巻六の「すめら我がいつのみ手もち……」と言ふ歌の
さうした祭り日に、神を待ち迎へる、村の娘の寄り合うて、神を接待イツ場所ニハが用意せられた。神の接待場イチニハだから、いちと言はれて、こゝに日本の市の起原は開かれた。
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
イツセリ。天ハ我ヲ利セズ。愚戦グセン固着コチヤクシテ、愚ヲ重ネンヨリハ、カズ、一タビ退イテ、再起ノ日ヲ計ランニハ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)