“稜立”の読み方と例文
読み方割合
かどだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かくの如き旋渦せんくわを生ずる所以ゆゑんならず。稜立かどだちたる巌壁の間に押し込まれたる水は、潮の漲落に際して屈折せられ、瀑布の如き勢ひをなして急下す。
うづしほ (新字旧仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
しかしそれも好かった、書生の閑談で事は終って了って、何等のいさくさも無く稜立かどだつことも無く済んで了った。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
一度水々しいつやを持ちかけて来た顔色は、残暑にめげた体と一緒に、またうるんで来た。手足もじりじり痩せて、稜立かどだった胸の鎖骨のうえのところに大きなくぼみが出来ていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)