“雲霧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くもきり47.8%
うんむ21.7%
くもぎり13.0%
くも4.3%
もや4.3%
もやもや4.3%
もや/\4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひとりの男の目まぜに働く四、五人の黒衣くろご、それはまさしく、徳川万太郎を暗殺することのくじを引きあてた、雲霧くもきり仁三にざの一組です。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おまけに先刻さつき手早てばや藝當げいたうその效果きゝめあらはしてたので、自分じぶん自分じぶんはらまり、車窓しやさうから雲霧うんむうもれた山々やま/\なが
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
それは初夏の明るい日で開け放した障子しょうじの外はすぐ山路やまみちになっていて、そこをあがりおりする人の影が時とすると雲霧くもぎりのようにうっすらした影をいた。
竈の中の顔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
こうして全体を見渡したところ、あんまり雲霧くもが多く、大地がほとんど見えないので、何だか夢のような感じがするのであった。
だれかが枕辺まくらべいたり、さけんだりするときにはちょっと意識いしきもどりかけますが、それとてホンの一しゅんあいだで、やがてなにすこしもわからない、ふかふか無意識むいしき雲霧もやなかへとくぐりんでしまうのです。
よいよいと仰せられたただの一言に雲霧もやもやはもうなくなって、すずしい風が大空を吹いて居るような心持になったわ、昨日きのうはまた上人様からわざわざのお招きで
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
扨いよ/\了見を定めて上人様の御眼にかゝり所存を申し上げて見れば、好い/\と仰せられた唯の一言に雲霧もや/\もう無くなつて、すゞしい風が大空を吹いて居るやうな心持になつたは
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)