“もや”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:モヤ
語句割合
68.8%
6.3%
6.3%
5.3%
母屋4.3%
2.2%
濛靄1.0%
喪屋0.6%
繋綱0.6%
濛気0.4%
雨靄0.2%
0.2%
0.2%
催合0.2%
光靄0.2%
0.2%
暗霧0.2%
母家0.2%
湯霧0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
燃燒0.2%
粗朶0.2%
0.2%
0.2%
雨霧0.2%
雲霧0.2%
霧靄0.2%
0.2%
靄霧0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
に包まれた柳並木の濠端に沿うて、ヘッド・ライトの明るい触角を立てながら、日比谷から桜田門、三宅坂の方へと上って行った。
指と指環 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
薄暗い食堂の戸を開けると、主婦がたった一人煖炉の横に茶器をえてっていた。石炭をしてくれたので、幾分か陽気な感じがした。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
船の支度が出來て、兩國の下につたのは辰刻(八時)少し過ぎ、結構な短册に下手つ糞な歌などを書いて居ると、お料理やお燗の世話を
橋上に佇んで見下せば、河の面てには靄立ちめ、った船も未だ醒めず、動くものと云えば無数の鴎が飛び翔け巡る姿ばかりである。
戯作者 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
夜は母屋の囲炉裏ばたをおのれの働く場所として、主人らの食膳に上る野菜という野菜は皆この男の手造りにして来たものであった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
縞の財布よ、其の中に金が三両二分に端たが些とばかりと印形這入ってたから、し主へ知らせて遣りたいと思って、万年の橋間で船をって
この北の海にも春らしい紫色の濛靄が沖に立ちこめ、日和山の桜のにもらしいものが芽を吹き、頂上に登ると草餅を売る茶店もあって
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
若日子の父の天津国玉神と、若日子のほんとうのお嫁と子供たちがそれを聞きつけて、びっくりして、下界へおりて来ました、そして泣き泣きそこへ喪屋といって
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
潮来の出島に近い入江の深くに風を避け、真菰の中に繋綱っていた醤油船はもう四日もここに泊っていた。
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
最初は、やら濛気でもかかっているようで、のけじめもりかねましたが、その不図何所からともなしに、一光明んでると同時に、自分かれている
すると、雨靄のむこうから、ボーッと汽笛がひびいてくる。E・D・Sの沿岸船ベンガジ丸が、いまモザンビイクにはいってきたのだ。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
砂糖菓子のような回教寺院の屋根も港の檣群も、ゆらゆら雨脚のむこうでいびつな鏡のようにゆれている。そのとき、仏マダガスカル航空の郵便機が、雨靄をくぐりくぐり低空をとおってゆく気配。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
及ばぬ恋の無駄なすよりは、妄想をデツチ上げた恋愛小説でも作つて、破鍋にトヂ蓋の下宿屋の炊婦でもつたらからう。はツはツ、顔を赤くするナ。怒る。怒る勿。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
いの十二月二十日、宗悦は新左衛門宅へ催促に行くと、「おい誰か取次がありますぜ、奥方、取次がありますよ」と新左衛門自らいい、「どうれ」とやがて奥様がでてくる。
馬酔木咲く春日の宮の蝙蝠傘催合ひ子ら日暮なり
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
灯のこないそのには、微かな、まるで埃のような光靄が漂っていて、木椅子の肌や書名の背文字が異様に光り、そのうら淋しさのみでも、低い漠然とした恐怖を覚えるのだった。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
小船は、か、から漕寄せたものゝく、彼方に、乗据えたえる、……何処捨小船にも、つたとふのはからう。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
今迄薄暗かった空はほのぼのとみかかって、羽毛を散らしたような雲が一杯に棚引き、灰色の暗霧は空へ空へと晴て行く。
低くりて物にられたれば、何の火ともへ難くて、その迸発れる中に、母家と土蔵との影はるるともなく奪はれて、くばかりに消失せしは、風の強きに吹敷れたるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
明るい湯霧を見詰め乍ら、うっとりとする気持は、そして晴れた高空に、パンパンと快よく響く流しの醸す雰囲気は、誰だって、溜らなく好ましいものに相違ないのですから……。
足の裏 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
庭師が溜息をくと、カシモードは何やら彼の耳に殊更に低声で囁き、互ひの背中を叩き合つてゐた。私はその囁きに、余程深刻な好奇心をしたに相違なかつた。
タンタレスの春 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
冒険譚はれし十八世紀には航海好奇心し、京伝洒落本流行せし勘当帳紙数増加せしとかや。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
冷遇て冷遇て冷遇抜いている客がすぐ前のッても、他の花魁に見立て替えをされても、冷遇ていれば結局喜ぶべきであるのに、外聞の意地ばかりでなく、真心修羅すのは遊女の常情である。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
今迄しも心付かなかつたが、る、弦月丸左舷船尾方向二三海里つた海上つて、また一砲聲に、タール油樽等燃燒すにやあらん、㷔々たる猛火して
それがひどく手持無沙汰の恰好に見えた。薪や粗朶を納屋から運び込むにも何かしら人目を憚かるやうにこそこそ運んだ。
(新字旧仮名) / 金田千鶴(著)
砂浜にわれた百近い大和船は、を沖のほうへ向けて、互いにしがみつきながら、長い帆柱を左右前後に振り立てている。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
海には無数の船舶が、態々の姿でっている。穏かな波は戯れるようにその船腹をピチャピチャめ、浮標短艇荷足舟などをさも軽々と浮かべている。
死の航海 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
晴天だと、ルウエンゾリ山が好箇の目標になるのだが……、降りだして雨霧に覆われてからは、ただ足にまかせて密林のなかを彷徨いはじめた。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
かが枕辺いたり、んだりするにはちょっと意識りかけますが、それとてホンの一で、やがてしもらない、無意識雲霧へとくぐりんでうのです。
その時は日がもうよほど傾いて肥後の平野を立てこめている霧靄が焦げて赤くなってちょうどそこに見える旧噴火口の断崖と同じような色に染まった。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
帆風に散るか、消えて、と見れば、海にれた、一面なる岩の端へ、船はかくれて帆の姿。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
次の八畳の間の故意と一枚開けてあるが、豆洋燈の火はその入口までもかず、中は真闇。自分の寝ている六畳の間すらけた天井の影暗くい、靄霧でもかかったように思われた。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)