“短艇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ボート72.4%
ボウト13.8%
はしけ3.4%
これ3.4%
たんてい3.4%
ボオト3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
対岸の商船学校から、オールをそろえて短艇ボートぎ出してくるのが、家鴨とは反対に隅田川すみだがわの上流の方へむかってすべるように行く。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
急停船したデ・グラシア号から、ボイス船長自身と、Crifton という二等運転士と、二人の船員を乗せた短艇ボウトが下ろされた。
海妖 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
「帆を下ろせ! 帆柱を仆せ! 短艇はしけの用意! 破損所いたみしょを繕ろえ! あかをい出せ、あかをい出せ!」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
恐らく誰かが短艇これに乗って、賊から遁がれようとしたのだろう。しかるに不幸にも賊に見つかって鉄砲で撃たれて海へ落ちたのだろう。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と手真似で知らせますると、島人はうなずき、へらのような物を出しまして、ギュウ/\と漕ぎ始めました。只今の短艇たんていのようなものと見えます。
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
廉平は頂の靄を透かして、足許を差覗いて、渠等かれら三人の西洋婦人、おもうにあつらえの出来を見に来たな。苫をふいて伏せたのは、この人々の註文で、浜に新造の短艇ボオトででもあるのであろう。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)