“はしけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
艀52.1%
艀舟14.6%
軽舸10.4%
端舟6.3%
端艇5.2%
輕舸3.1%
艀船2.1%
舷2.1%
小船1.0%
短艇1.0%
浮艇1.0%
速舸1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、後に曳いた大きな艀(はしけ)に、洋服や半纏著(はんてんぎ)の二、三人が立って、何かしきりに帽子を振っているが、とても凄まじい揺れ方である。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
与力と御船手が立ちあいの上で、送り帳と人間を照しあわせて間違いがないとなると、艀舟(はしけ)に乗せて品川沖の遠島船へまで送りとどける。
顎十郎捕物帳:13 遠島船 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
それから間もなく、利助とガラッ八は、子分の者に軽舸(はしけ)を漕(こ)がせて、大川の右左を、上(かみ)から下(しも)へ、下から上へと見廻り始めたことは言うまでもありません。
水の瀬が開ける音がしたのは一隻の端舟(はしけ)が、櫓(ろ)の音も忍びやかに両国橋の下を潜って、神田川へ乗り込み、この辺の河岸(かし)に舟を着けようとしているものらしい。
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
土地柄として沼にも川にも沿岸の海にも鰐(わに)が棲んで居て、一寸(ちよつと)端艇(はしけ)が顛覆しても乗組人は一人(ひとり)も揚つて来ないのが普通なのに
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
滑り落ちたと思ふと、下に輕舸(はしけ)が用意してあつて、飛乘ると今度は下手の方へ漕(こ)いで行きましたよ
落人(おちうど)両人の者は夜分窃(ひそか)にその艀船(はしけ)に乗り移り、神奈川以東の海岸から上(のぼ)る積りに用意した所が、その時には横浜から江戸に来る街道一町か二町目毎(ごと)に今の巡査(じゅんさ)交番所見たようなものがずっと建(たっ)て居て
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
女どもは悲鳴をあげて、並べた舷(はしけ)を飛んで、屋根をかけた親船に帰って来ました。男たちは雨もまた面白い様子で、歌声を縫って、わけのわからぬ絶叫が乱れ飛びます。
やがて碇(いかり)を下ろしたとみえ、ゆたかに海上へ漂った。と小船(はしけ)が無数に下ろされ、それが一斉に岸へ向かって、さながら矢のように漕ぎ寄せられた。と、ヒラヒラと人が下りた。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
すると小船(はしけ)は帰って行った。と、またその船が岸へ漕がれ、ヒラヒラと人が岸へ飛んだ。これが数回繰り返され、一百人あまりの人数が、海から岸へ陸揚げされた。森田屋の部下の海賊どもであった。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「帆を下ろせ! 帆柱を仆せ! 短艇(はしけ)の用意! 破損所(いたみしょ)を繕ろえ! あかを汲(か)い出せ、あかを汲(か)い出せ!」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
人力は尽くさねばならぬ! ヤアヤア水夫(かこ)ども帆を下ろせ! 帆柱を仆せ! 短艇(はしけ)の用意! ……胴の間の囚人解き放せ! あかを汲(か)い出せ! 破損所(いたみしょ)を繕(つく)ろえ! 龍骨(りゅうこつ)が折れたら一大事! 帆柱を
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
あくる日、小樽港に入りて浮艇(はしけ)に乗り移れる時、ヘレーン号と其機関長とに別意を告げて打ふりたるもこの帽子なり。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
やがて月光が映(さ)した。数艘の速舸(はしけ)が矢のごとく漕いでくる。敵地深く探ってきた偵察船であった。その復命によると
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)