輕舸はしけ)” の例文
新字:軽舸
輕舸はしけで摺れ違つたのは八五郎でした。河へ飛込んだ親分の身を案じて、西兩國の橋番所に駈け付けると、船を出して貰つて現場——橋の下——へ漕がせたのです。
滑り落ちたと思ふと、下に輕舸はしけが用意してあつて、飛乘ると今度は下手の方へいで行きましたよ
「伊三兄哥は、兩國から出せ。俺と石原の兄哥は、竹町から出して逆に行く。——灯の點いて居る船に用事はねえ、大きな船は調べるだけ無駄だ、灯の無い輕舸はしけでそつと漕いで居るのがあつたら逃すな」
そつとおろしたのは、輕舸はしけの中。