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輕少
何故疑ひて金子などお預り申
可や其儀は
御無用なりと云にぞ忠八は亭主が
侠氣に感じて懷中より金百疋取出し是は餘りに
輕少なれども此印籠を
漸く
癒してやつた
其の
禮が、たつた五
兩であつたのには、一
寸一
兩の
規定にして、
餘りに
輕少だと、
流石淡白な
玄竹も
少し
怒つて、
其の五
兩を
突き
返した。
取出し始て
參上仕つり内々御聞申度事御座るに付是にて
酒と
肴を
御買下さるべし
輕少ながら
御土産なりと申故權三も一向に
樣子了解ねば
辭退するを