“こぶね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小舟62.2%
小船33.3%
小舸2.2%
瘤根2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのあひだうか牡蠣舟かきぶね苔取のりとり小舟こぶねも今は唯ひて江戸の昔を追回つゐくわいしやうとする人のにのみいさゝかの風趣を覚えさせるばかりである。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「よろしい、おおいにあばれてみましょう!」と、ただちにうと、もう、たかいかこえをたて、しろった小船こぶねかってぶつかりました。
一本の銀の針 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その寂寞せきばくを破って、本流から矢のように淵へそれこんだ小舸こぶねの上で、二人の男が大声を飛ばし合った。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
トシオの直ぐ傍の欅の瘤根こぶねに腰をかけて、真白いひげを房々と手でしごいて居るのは、もう五年も昔に、トシオの家から死んで行って仕舞われたお祖父さんではありませんか。
トシオの見たもの (新字新仮名) / 岡本かの子(著)