“強”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
43.5%
つよ12.9%
あなが8.7%
7.0%
したゝ4.2%
したた3.7%
きつ3.4%
しい3.4%
こわ2.7%
しひ1.5%
(他:106)9.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“強”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語22.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)14.5%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆3.7%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「嘘でかためたにしろ、何にしろ、あれほど義雄さんにいるようにして頼んで置いて、今更そんなことが出来るものだろうか」
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その苦い面を見て、市五郎も話しにくいのをいて一通り話してしまうと、伊太夫の苦い面が少しくけかかってきました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
勘次かんじもおしなそのときたがひあひしたこゝろ鰾膠にべごとつよかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
あつかさ編目あみめとほしてをんなかほほそつよせんゑがく。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
といつたところが、これはあながち、彼のやうな美人を作らうとして色々と想像を廻ぐらして遣つたものではあるまいと思ふ。
彫刻家の見たる美人 (旧字旧仮名) / 荻原守衛(著)
その事を云いだすと二人の子供も「オヤ、ほんとにそうだ」と云って同意したから、あながち自分だけの錯覚ではないらしい。
異質触媒作用 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「こちらから、鄭重ていちょうに断りの使者までつかわしたに、押しつけがましゅう、って訪ねてくるとは、嫌な奴だ」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから一ヵ月ほど後、朝廷から退出して帰ろうとする折を、李〓にって誘われて、郭〓はぜひなく彼の邸へ立ち寄った。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小肥りのしたゝかさうな面魂ですが、舞臺から客を笑はせ馴れてゐるので、何處か小悧巧こりかうらしい愛嬌のある男でした。
鉄瓶の如き堅いものすら水のしたゝかに入つてゐるのを五徳の上に手荒く置くやうにすれば、やはり破損して水が洩るやうになる。
些細なやうで重大な事 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
それでも忍びこんだ印に、塀に立てた旗をぬいて担ぎだしたが、石でしたたか頭をどやされ、決して見事な忍術ぶりではなかつた。
島原の乱雑記 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
権――と絶叫した瞬間に老母はわれを忘れていたに違いない。坐っていた腰を伸び上げて、その腰を自分でしたたかに打ちながら、
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
菊枝 はれ。お祭を見ておぢやるかいのう。何とまあおとましい人々ぢや。此方こなたきつう案じておぢやつたのになあ。
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
お庄はこの「お前さん」などと言われるのが初めのうちきつく耳にさわって、どうしても素直に返辞をする気になれなかった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
足寄橋にて別れて餘作が後貌うしろすがたはるかに眺めて一層の脱力を覚えたるも、しいて歩行し、漸く西村氏に泊す。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
片側町ではあるけれども、とにかく家並があるだけに、しい方向むきを変えさせられた風の脚が意趣に砂をげた。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
午前五時の露っぽい空気を裂いて疾走するので、太陽は上っているが、伸子の頬や唇がひやひやで、こわばるようであった。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
が、痛みでどこもかしこもこわばっている体ではどうしてもベッドから車椅子に乗りうつる一つ二つの身ごなしがままにならなかった。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
されど又情としてはげしく言ふを得ざるこの場の仕儀なり。貫一は打悩うちなやめるまゆしひひらかせつつ、
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
目から鼻へぬける程の悧口ものでも、やつぱり浅薄なものだと俺は思つたが、しひてそれに批評を加へることもしなかつた。
畜生道 (新字旧仮名) / 平出修(著)
「若い者の我儘ぢや。近頃遊びが過ぎるので、ツイこは意見をすると、――それならば、娘のお夏と一日も早く一緒にしてくれ――と申すのぢや」
今はおん身情こはきも、よも再び拿破里に住みて、ベルナルドオと面をあはせんとは云はぬならん。
もう鴻山にも万吉にも、出世の無理いをすすめるようなありあわせな厚意は、かれの真実と潔癖の前にいいだされなくなった。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
風呂にはいれ、と無理いすることを監視人たちが忘れたので、万事を早めることができたのだ、と心ひそかに思った。
審判 (新字新仮名) / フランツ・カフカ(著)
「そうじて泣く子と地頭にゃ勝たれんわな。水戸の烈公さんなんて、あれでなかなかごうものでいらっしゃったるそうな」
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
阿仏は為相に一家を立てさせただけに、ごうの者であったが、また老年の為家をよくたすけてその道にも精しかったのである。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
たつ此度こんどの仕事をうと身の分も知らずに願ひを上げたとやら、清吉の話しでは上人様に依怙贔屓えこひいき御情おこゝろはあつても
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
たつてにこ/\しようと思ふなら、その前に先づ痘瘡はうさうにかゝらなくつちや……。
から笑止をかしくつてやうねえな、えゝか、う、かうやんだよ、あゝ、本當ほんたうつええのがんだよ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
風邪かぜいたなんてか、今度こんだ風邪かぜつええからきらんねえなんて、しらばつくれてな」
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
彼は酒の酔ひもさめたと見えて、興奮し、そのために稍つい、輪郭のはつきりした顔立ちになつて、一心に土手の方を注視してゐた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
だが、その様子とはおよそ反対なつい、きらりと光る目で、盛子のうしろに、半泣きになつた、取乱した青い顔で立つてゐる徳次の妻、ときを見た。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
お前さんが自害をしようと云うのをたって助け、斯うやって連れて来ても、矢張やっぱり海へ飛込むの咽喉のどを突くのと云って見れば、それを見捨てゝ帰る訳にもいきません
たって半治さんがいやと云うなら私は海へでも飛込んで死にますから
大明神まゆしわめてちょいとにらんで、思い切ってひどく帚で足をぎたまう。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
幸「ひどいお癪だねえ」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
さりとて彼はいまかつてその友を利用せし事などあらざれば、こたびもあながちに有福なる華族を利用せんとにはあらで、友として美き人なれば、かくつとめてまじはりは求むるならん。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
他人あだしひとのいうことをまことしくおぼして、あながちに遠ざけ給わんには、恨みむくいん、紀路きじの山々さばかり高くとも、君が血をもて峰より谷にそそぎくださん」と怪しき声は云った。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
きょくしりぞちょくにくみし、じゃくたすきょうくじかねば、どうしてもえられぬと云う一念の結晶して
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ほかの者に、ぼくの研究をかぎつけられないためさ。そこへまた夜のあけるのをまちかねた下宿げしゅくのおやじが、くっきょう若者わかものを二人もつれて、
「もう一名のものは、なかなか手ごわく、後より加勢をやって追い詰めておりますから、程なくばくについてくることと存じます」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おめえの受持ちは相良金吾、あのくじの中では一番手ごわい侍だから、ずいぶん抜かりのねえように頼む」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれども、お初は、恋にかけても、したたかなつわものだ。すこしもゆるめを見せようとはしない。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
街へ出て私はしたたか酒を呷つた。
狼園 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
づよく思ひ立つて巴里パリイを立つて来たものの、今マルセエユを離れやうとすると心細くもあるらしい。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
いかにもねばりづよい、あきらめにくいかなしみのこゝろが、ものゝまとひついたように、くね/\した調子ちようしあらはれてゐるのがかんじられませう。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
けれどもそれはあながちに、自分達の身の上について、特に御米の注意をくために口にした、故意の観察でないのだから、こう改たまって聞きただされると、困るよりほかはなかった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
どうして冗談なもんか。現に前の幕で、オフェリヤは一々花を取り違えたじゃないか。然し、決してそれは、幡江の錯乱が生んだ産物ではないのだよ。あの女の皮質たるや、実に整然無比、さながら将棋盤の如しさ。ねえ熊城君、僕はエイメ・マルタン(花言葉の創始者)じゃないがね。人は自分の情操を書き送るのに、あながちインキで指を汚すばかりじゃない。
オフェリヤ殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
また深夜のどぎつ落暉いりひにうたれて、すきのたぐひを棄て去つた彼等。
逸見猶吉詩集 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
六月の雨は中世紀の僧院のように、暗くて静かだ。たまに晴間を見せて、薄日が射すと、かえってあたりは醜くなる。太陽の輝く都会は僕にとっては余りにどぎつい。
黄鳥の嘆き (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
翌朝いつまでも栄蔵は起きなかった。お節があやしんで体にさわった時には氷より冷たくこわばってしまって黒い眼鏡の下には大きな目が太陽を真正面に見て居た。
栄蔵の死 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
〓子は息が窒る様になって仕舞って、こわばりついた様に口も利けなくなった。
お久美さんと其の周囲 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「小金井さんは、ふらんすの翻訳。若松賤子は英語もので、両方ともしっかりしている。若松賤子は明治女学校の校長さんの夫人で、巌本嘉志子かしこというのが本名だ。」
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
わたしは『都新聞』を読んでいなかったので困ったが、お鯉さんの妹で、大変しっかりもののおかみさんが、帳場を一切処理しているというから、その婦人でしょうと、その人は言った。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「よオ、兄、この犬きつとえどう。隣の庄、この犬、狼んか弱いんだつてきかねえんだ。嘘だなあ、兄。」
防雪林 (旧字旧仮名) / 小林多喜二(著)
「なア、あんちゃ、犬ど狼どどっちえんだ。――犬だな。」
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
手軽に考へたいかさま学説をむりに社会へ押売にするのは、えら大伎倆だいぎりやうで。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
ここ産落うみおとされては大変と、むりに行李へ入れて押え付けつつ静かに背中から腰をさすってやると、い気持そうにやっと落付いて、暫らくしてから一匹産落し
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
石城シキからしてついた名の、横佩墻内だと申しますとかで、せめて一ところだけは、とひてとりコボたないとか申します。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此は禁欲をふる仏道・儒教の影響があるのではないかと思ふ。
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
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