“強（ごわ）” の例文
「もう一名のものは、なかなか手強（ごわ）く、後より加勢をやって追い詰めておりますから、程なく縛（ばく）についてくることと存じます」
江戸三国志 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
「しかし、峰丹波をはじめ、相当手強（ごわ）いところがそろっておりますとのこと」
丹下左膳：02 こけ猿の巻 (新字新仮名) ／ 林不忘(著)
「狸は弱いから、手先が二人も行けば澤山だが、金貸後家のお紺の家には凄（すご）いのが居るぜ。其處へは利助兄哥と、子分の者十人位で、すつかり用意をして踏込むがいゝ、此方には手強（ごわ）いのが要（い）る」
銭形平次捕物控：014 たぬき囃子 (旧字旧仮名) ／ 野村胡堂(著)
「おめえの受持ちは相良金吾、あの籖（くじ）の中では一番手強（ごわ）い侍だから、ずいぶん抜かりのねえように頼む」
江戸三国志 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
これは手強（ごわ）い。陣も堅い。
新・水滸伝 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)