“強直”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうちょく30.0%
ごうちょく30.0%
こうちょく10.0%
こはばり10.0%
こわば10.0%
ごうちよく10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つめの一枚一枚までが肉に吸い寄せられて、毛という毛が強直きょうちょくして逆立さかだつような薄気味わるさが総身そうみに伝わって、思わず声を立てようとしながら、声は出ずに
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
痙攣! 萎縮いしゅく! そうして強直ごうちょく! ……大猿は一瞬にして死骸となった。つづいて幾匹かの甲州猿が、同じ径路をとって死んで行った。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
全身がしびれ、強直こうちょくして動けなくなったが、それが「電気のせい」だと思われた。
夢判断 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
たくましきアルキアーンははや強直こはばりしわが體をその口のあたりに見てこれをアルノに押流し、わが苦しみにたへかねしとき 一二四—
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
重傷者は、もう舌が強直こわばって来た。何か云おうとするけれど声が出ないのだ。アア、折角ここまでこぎつけたのに、一番肝腎の部分を聞くことが出来ないのか。
黄金仮面 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
全身が強直ごうちよくした丸太であった。けだし二十四時の怨霊がガッシと肩にしがみついていたせいなのである。
安吾巷談:12 巷談師退場 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)