“要”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
71.2%
かなめ12.0%
えう5.6%
よう5.1%
もと1.5%
かか1.1%
かゝ1.1%
0.4%
いら0.4%
いり0.4%
えら0.2%
こし0.2%
やう0.2%
ようす0.2%
カナメ0.2%
ホッ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「暮にる金はたった五両、わけがあって、私は知っております。手取り三十五両も入ったら、また博打ばくちの元手になることでしょう」
太閤様を笑わせ、千利休を泣かせるのは曾呂利そろり新左衛門に任す。白刃上に独楽こまを舞わせ、扇のかなめに噴水を立てるのは天一天勝てんいちてんかつに委す。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それは食料しよくれうまきとの不廉ふれん供給きようきふあふがねばならぬからである。勘次かんじはおしな發病はつびやうから葬式さうしきまでにはかれにしては過大くわだい費用ひようえうした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
一、 最初さいしよ一瞬間いつしゆんかんおい非常ひじよう地震ぢしんなるかいなかを判斷はんだんし、機宜きゞてきする目論見もくろみてること、たゞしこれには多少たしよう地震知識ぢしんちしきようす。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
はた「智慧さへ、追憶おもひでさへ、深き悲みにはもとむるところなし、たゞ一事の学びえて忘られぬあるのみ、この野の小草こそは一茎三花を着けたれ。」
抒情詩に就て (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
寒暑、乾湿、風雨、霜雪、日光の度を異にした遠い異郷の方から帰って来て、本当に自分の身体に成れたと思うまでには彼は一年の余もかかった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その頃は京濱間より外に鐵道といふものも無く、私達の故郷から東京まで行くには一週間もかゝるほど不便な時でした。
「おゝなこつた、らねえよ」おつぎはすこかがめて手桶てをけつかんでまゝのばすと手桶てをけそこが三ずんばかりはなれた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
潔白のわが心中をはかる事出来ぬじいめがいらざる粋立すいだて馬鹿ばか々々し、一生に一つ珠運しゅうんが作意の新仏体を刻まんとする程の願望のぞみある身の、何として今から妻などもつべき
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「折角でっけど、そんなもんあてにはいり用おまへん」と、質屋の申出を断り、その後家柄のことも忘れてしまった。
青春の逆説 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
えらねえぞ仕事しごとりや毎日まえんちかうだ」勘次かんじ梅干うめぼしすこしづゝらした。辨當べんたうきてから勘次かんじいわしをおつぎへはさんでやつた。さうして自分じぶんでも一くちたべた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ペオチアの田舎で菜摘みを事としたが、転じてアテーネの遊君となってより高名の士その歓を求むる者引きも切らず、一たび肢を張れば千金到り一たびこしうごかせば万宝る。
石器は何石を以ても隨意ずゐゐつくるを得と云ふものに非ず。土器も亦いづれのつちにてもつくるを得と云ふものにあらず。且つ石器を造るには夫々の道具どうぐ有るべく、土器どきつくるに於ては之を塲所ばしよやうす。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
ようするに只だ外部の事にのみ力瘤が入れられたのであつた。
恋愛と道徳 (新字旧仮名) / エレン・ケイ(著)
カナメの赤い若葉、緑の新鮮な若葉をぬらしてこまかい雨が真直にふっている。
一心タダ強人キョウジントラエントホッ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)