“葬式”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とむらい50.0%
そうしき20.8%
とむらひ9.2%
さうしき6.7%
ともらい4.2%
とむれえ2.5%
ともらひ1.7%
おくり0.8%
おじやんぼん0.8%
おとむらい0.8%
はふり0.8%
ほうむり0.8%
ほふり0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
葬式とむらい彦は一生懸命、合羽をつぶに引っかけて身軽につくっているとは言うものの、甚右衛門は足が早い。ともすれば見失いそうになる。
おやじの葬式そうしきの時に小日向こびなた養源寺ようげんじ座敷ざしきにかかってた懸物はこの顔によく似ている。坊主ぼうずに聞いてみたら韋駄天いだてんと云う怪物だそうだ。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「あつたつて遠い身寄は音信不通で、附合つちやくれません。尤も長崎には亭主やどの弟が居ますが、お葬式とむらひに間に合ふわけはなし」
これからたくかへつて支度したくをしてうち長家ながやの者も追々おひ/\くやみにる、差配人さはいにん葬式さうしき施主せしゆ出来できたのでおほきに喜び提灯ちやうちんけてやつてまゐ
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
彼奴きゃつ長久保ながくぼのあやしき女のもと居続いつづけして妻の最期さいご余所よそに見る事憎しとてお辰をあわれみ助け葬式ともらいすましたるが、七蔵此後こののちいよいよ身持みもち放埒ほうらつとなり
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
おれの家は、父親が死んでも、葬式とむれえの金にも詰っていたんだからね。おれにゃ、ばかばかしくって、家督かとくをもらう気になんぞなれなかった。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
靜かな晝のお葬式ともらひに、あの取澄とりすました納所坊主の折々ぐわららんと鳴らす鐃鈸ねうはちの音を聽いたばかりでも笑ひころ
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
兄貴が亡くなる、おめへがやつて来る。葬式おじやんぼんを出す、御苦労招びから、礼廻りと、丁度今日で六日目だ。あゝ、明日は最早もう初七日だ。日数の早くつには魂消たまげて了ふ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
立さんが、先刻さっき葬式おとむらいにいらしった、この沼の白骨も、その時私の許で聞いて、あの方がここへ来て拾って行ったんです。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いは葬式はふりのゆふべ
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
墓表ぼひょうを書かれた人は、楠緒さんの御婚礼のときに、結納書をかかれた人と同じ老人だということを聞いて、葬式ほうむりの日にお友達方は墓表をながめては嘆かれました。
大塚楠緒子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
さて葬式ほふりにぶれて
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)