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葬式
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とむらい
ふりがな文庫
“
葬式
(
とむらい
)” の例文
葬式
(
とむらい
)
彦は一生懸命、合羽をつぶに引っかけて身軽に
扮
(
つく
)
っているとは言うものの、甚右衛門は足が早い。ともすれば見失いそうになる。
釘抜藤吉捕物覚書:08 無明の夜
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
直ちに翌日からまるで「
葬式
(
とむらい
)
機関車」の奇妙な事件なぞはもう忘れてしまった様に、イケ
洒蛙洒蛙
(
しゃあしゃあ
)
と
平常
(
ふだん
)
の仕事を続け出したんです。
とむらい機関車
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
それから一刻(二時間)あまり、
葬式
(
とむらい
)
の手順もつかずにいる中から抜け出して、亭主の弥助は番所にいる見廻り同心に訴え出ました。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
怪しいと思って跡を付けて出て往って見ると、道でまた
葬式
(
とむらい
)
に
遇
(
あ
)
って、それを段々調べて見ると
私
(
わし
)
の縁類の吉崎のおみわと云う娘で
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
病気が病気であるから、関口屋でも女房の
葬式
(
とむらい
)
を質素に行なった。その葬式が済んだ後に、次兵衛は思い切ったように云い出した。
半七捕物帳:55 かむろ蛇
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
肖
(
に
)
たとは
迂哉
(
おろか
)
。今年
如月
(
きさらぎ
)
、紅梅に
太陽
(
ひ
)
の白き朝、同じ町内、
御殿町
(
ごてんまち
)
あたりのある家の門を、
内端
(
うちわ
)
な、しめやかな
葬式
(
とむらい
)
になって出た。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「妾はお
葬式
(
とむらい
)
にも行けなかったが。……それもこれも
婚家
(
うち
)
の事情で。……旦那様のご病気のために。……それで菊弥や、妾の所へ来たのだねえ」
鸚鵡蔵代首伝説
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「私
腕車
(
くるま
)
で駈けつけたけれど、お
葬式
(
とむらい
)
が今そこへ行ったという後……。」と、お銀は婦人たちの様子などを聞きたがった。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
歓喜した婆さん二人は、眼でも
眩
(
まわ
)
したようにチョコチョコ露地の横丁へ走り込んだ。そこの露地からは、翌日
葬式
(
とむらい
)
が出た。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「大変な見送りだね。こんなに人の来てくれるようなことはわれわれの一生にそうたんと無い。まあ西洋へでも行く時か、お
葬式
(
とむらい
)
の時ぐらいのものだね」
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
その日、樵夫の子供は、かたばかりのお
葬式
(
とむらい
)
をして、父親を、森の小高いところの
土
(
どろ
)
を掘つて埋めました。
小熊秀雄全集-14:童話集
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
この
葬式
(
とむらい
)
は、わしが不承知、そ、そんな地獄の、畜生の
罰
(
ばち
)
あたりに、この畳一畳でも汚しちゃ済まぬ、引き出せ、叩き出せ、ほうり出して犬になと食わせてしまえ
大菩薩峠:30 畜生谷の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
何、実はこの間死んだ、
己
(
おら
)
の娘が来たんだがの、
葬式
(
とむらい
)
の時、忘れて
千ヶ寺詣
(
せんがじまい
)
りのなりで
千ヶ寺詣
(新字新仮名)
/
北村四海
(著)
やっと
葬式
(
とむらい
)
をすましたところで、父が亡くなってから十日目の朝になって、その母がまた宵に寝たままで亡くなっているのです、これは後で判ったのですが、そんなことを知らない私は
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
この元気な
崛強
(
くっきょう
)
な人の
葬式
(
とむらい
)
に行った私は、彼が死んで私が生残っているのを、別段の不思議とも思わずにいる時の方が多い。しかし折々考えると、自分の生きている方が不自然のような心持にもなる。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「御命日はいつ頃です。お
葬式
(
とむらい
)
は何年程前でした。」
吾妻橋
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
去年、あのだらしない
葬式
(
とむらい
)
行列に
メーデーを待つ
(新字新仮名)
/
木村好子
(著)
が、何者の
悪戯
(
わるさ
)
かサッパリ判りません。ただ「
葬式
(
とむらい
)
機関車」D50・444号は、まるで
彼岸会
(
ひがんえ
)
の坊主みたいに忙しかったんです。
とむらい機関車
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
早朝から道楽の紙屑拾いに出て行った藤吉部屋の二の乾児の
葬式
(
とむらい
)
彦兵衛が、愛用の竹籠を背に
諏訪
(
すわ
)
因幡守様の屋敷前を馬場へかかると
釘抜藤吉捕物覚書:09 怨霊首人形
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「あったって遠い身寄りは音信不通で、付合っちゃくれません。もっとも長崎には
亭主
(
やど
)
の弟がいますが、お
葬式
(
とむらい
)
に間に合うわけはなし」
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
定「ナニ別に長い訳もないんですが、今お
葬式
(
とむらい
)
が来てお饅頭を貰った、それをお前に上げるから、お待ちてえから待ってたんです」
闇夜の梅
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ともかくも
葬式
(
とむらい
)
はきのう済みましたから、これから何とか致してその間違いの起った筋道を詮議いたしたいと存じて居るのでございます。
半七捕物帳:03 勘平の死
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
が、思い当る……
葬式
(
とむらい
)
の出たあとでも、お稲はその身の
亡骸
(
なきがら
)
の、白い
柩
(
ひつぎ
)
で
行
(
ゆ
)
く
状
(
さま
)
を、あの、
門
(
かど
)
に一人立って、さも
恍惚
(
うっとり
)
と見送っているらしかった。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
葬式
(
とむらい
)
や
骨
(
こつ
)
あげに着て行く自分の着物のことなどが気にかかった。田舎から来る、叔母の身内の人たちの前も、あまり見すぼらしい
身装
(
みなり
)
はしたくないと
想
(
おも
)
った。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「おれはまた、どこか
裏店
(
うらだな
)
の
葬式
(
とむらい
)
が、道を間違えて入ってきたのかと思ったよ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
全く、岸本に取っては生きた
屍
(
しかばね
)
の
葬式
(
とむらい
)
が来たにも等しかった。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「きのうは
葬式
(
とむらい
)
で、茶を沸かすやら、火を起すやら、わし一人でなかなかここらの掃除までは手が廻らなかったからねえ」
半七捕物帳:24 小女郎狐
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
もう一人の下っ引き
葬式
(
とむらい
)
彦兵衛は紙屑籠を肩に担いで八百八町を毎日風に吹かれて歩くのが持前の道楽だったのだった。
釘抜藤吉捕物覚書:01 のの字の刀痕
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
山「何でも
此奴
(
こいつ
)
はあやしい、これから
葬式
(
とむらい
)
のあとを見えがくれに追って
行
(
ゆ
)
くから、お前喋っちゃアいかんよ、喋ると向うへ知れるから黙っていな」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何ね、義理と附合で、弁持と二人で出掛けなくちゃならない
葬式
(
とむらい
)
があった、青山の奥の裏寺さ。不断は不断、お儀式の時の、先生のいいつけが厳しい。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
売りに来たわけじゃねえ、八兄哥がお政の
葬式
(
とむらい
)
の支度の最中へ飛込んで、又次郎を縛るの、山口屋が下手人だろうのと、無法な事を言うからツイ縄張話を
銭形平次捕物控:053 小唄お政
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そして
何日
(
いつ
)
の頃からとなく人々は、D50・444号を、「
葬式
(
とむらい
)
機関車」と呼ぶ様になっていたんです。
とむらい機関車
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
今日の
午前
(
ひるまえ
)
に目を落したって、
葬式
(
とむらい
)
は
明後日
(
あさって
)
だもんだで……それも紋を染めていたじゃ間に合いもすまいけれど、婚礼というじゃなし
石無地
(
こくむじ
)
でも用は十分足りるでね。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
不運な母と子の死体はあくる日の夕方、品川の或る寺へ送られて無事に
葬式
(
とむらい
)
をすませた。由五郎は
自棄
(
やけ
)
酒を飲んでその後は仕事にも出なかった。
半七捕物帳:39 少年少女の死
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
歩き出した二人の鼻先に、留守番の筈の
葬式
(
とむらい
)
彦兵衛が小僧を一人連れて、いつの間にか煙のように立っていた。
釘抜藤吉捕物覚書:03 三つの足跡
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
隣村も山道半里、
谷戸
(
やと
)
一里、いつの
幾日
(
いつか
)
に誰が死んで、その
葬式
(
とむらい
)
に参ったというでもござらぬ、が
杜鵑
(
ほととぎす
)
の一声で、あの山、その谷、それそれに聞えまする。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
山「師匠此処へ下りな、いけねえことをしたな、
何所
(
どこ
)
かの
葬式
(
とむらい
)
があっておもり物を
整然
(
ちゃん
)
と備えてあったに、お
前
(
めえ
)
が喰って仕舞って咎められては申訳が
無
(
ね
)
え」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「そうです
仰
(
おっ
)
しゃる通り死んだ筈でした。併し誰も死体を見た人もなく、
葬式
(
とむらい
)
をしてくれた人もありません」
葬送行進曲
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「それとも、田舎から
姑
(
しゅうとめ
)
も来ているものですから、お
葬式
(
とむらい
)
の時だけは遠慮すべきもんでしょうか。」
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
阿母
(
おっか
)
さんの病気が長引くようなら勿論のこと、今すぐに死なれても第一にお
葬式
(
とむらい
)
にも困るくらいでしょうと思うんですよ。
両国の秋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
何にいたしましても、来るものも
娶
(
と
)
るものも亡くなりましたのは、こりゃ
葬式
(
とむらい
)
が出ましたから
事実
(
まったく
)
なんで。
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
只
(
と
)
見ると、文治は
痩衰
(
やせおとろ
)
えて
鬚
(
ひげ
)
ぼう/\、
葬式
(
とむらい
)
の
打扮
(
いでたち
)
にて、
裃
(
かみしも
)
こそ着ませぬが、昔に変らぬ黒の紋付、これは流罪中
上
(
かみ
)
へお取上げになっていた衣類でございます。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
乾児
(
こぶん
)
の勘弁勘次や
葬式
(
とむらい
)
彦兵衛は、その辺のこつをよく心得ていて、いつも藤吉の口が重くなると触らぬ神に崇りなしと傍へも寄らないように、そっとして置くのだった。
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「親分、こういうわけだ。親としては、これほどの歎きはない、死んだなら死んだでもいい、せめてその
葬式
(
とむらい
)
だけでも出してやりたい、と思うのも無理はありますまい」
銭形平次捕物控:005 幽霊にされた女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
マダムが病院から
死骸
(
なきがら
)
で帰り、
葬式
(
とむらい
)
を出すのとほとんど同時に、前からそんな気配のあった浜龍が、ちょうど大森へ移転する芸者屋の看板を買って、
披露目
(
ひろめ
)
をすることになり
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
流行病
(
はやりやま
)
いであるから、あしたは早朝に死体を焼き場へ送る筈であったが、この頃は
葬式
(
とむらい
)
が多いので棺桶が間に合わない。
半七捕物帳:55 かむろ蛇
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
門衛
遽
(
あわただ
)
しく遮って、「こらこら、ここは
寺院
(
てら
)
じゃないぞ。今日
葬式
(
とむらい
)
のあるなあ一町ばかり西の方だ。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
とキャア/\
狂気
(
きちがい
)
のようになって騒ぐゆえ、捨置かれんから、お店から多分の金子を出して長次の死骸を引き取り、
葬式
(
とむらい
)
まで出して遣るような事でございますから
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「それじゃ気の毒だが馬道へ
伴
(
つ
)
れて行って、お
葬式
(
とむらい
)
の支度で集まっている人間の首実検をさしてくれ。その中から頬冠りで船を雇った人間が見付かりゃ、占めたものだ」
銭形平次捕物控:053 小唄お政
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お前がそうしてそれを持ったところは、骨壺を持ってお
葬式
(
とむらい
)
に出るようだよ。似合うよ」
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
“葬式(
葬儀
)”の解説
葬儀(そうぎ、en: funeral)あるいは葬式(そうしき)とは、人の死を弔うために行われる祭儀・葬制の一部である。
(出典:Wikipedia)
葬
常用漢字
中学
部首:⾋
12画
式
常用漢字
小3
部首:⼷
6画
“葬式”で始まる語句
葬式女
葬式金