“亭主”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ていしゅ46.7%
ていしゆ27.6%
やど7.6%
ていし5.7%
あるじ2.9%
うち1.9%
おやじ1.9%
あにい1.0%
うちのひと1.0%
おやだま1.0%
つれあひ1.0%
ひと1.0%
プロブリオ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それこそ耳にたこのできるほど聞きれたものだったが、どうもそれが『ご亭主ていしゅはたっしゃでいるよ。相変あいかわらずかせいでいるよ』
みなみ亭主ていしゆは一たん橋渡はしわたしをすればあとふたゝびどうならうともそれはまたときだといふこゝろから其處そこ加減かげんつくろうてにげるやうにかへつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「あったって遠い身寄りは音信不通で、付合っちゃくれません。もっとも長崎には亭主やどの弟がいますが、お葬式とむらいに間に合うわけはなし」
彼様なやさしげな人はねえ、おれがに亭主ていしを持たせるなればア云う人を亭主に持度もちたいと云って、内所で云う事が有ったけえ
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
押開おしひらき御免なされと此家の亭主あるじ長兵衞は入來いりきたり只今彼方かなたにて御樣子を伺ひまこと御志操おこゝろざしを感じ候なりさりながらお三人のお旅籠を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
女房「おや/\うかえ、それじゃアね、亭主うちは居りませんが、總助そうすけさんに頼んで引取っておいでなさい」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
生れ立ての羚羊、亭主おやじの羚羊、それからかかあの羚羊とこう三匹つかめえましたならば、まず餓鬼がきの羚羊をモン・ブランのてっぺんへ持って行ってくくりつけておく。
私は亭主あにいんなに小言を云われたか知れやアしないよ、死んでしまうという置手紙が出たもんだから、死ぬ程のことだのに、様子の知れねえことが有るものかって
それでねえ、——金銭をどうと云うではないけれどね、亭主うちのひとをはじめてに、娘のその婿もね、そりゃ謡が好きなのですぞ。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蠣殻町に居たのだが、越して新らしく此の頃建った家を借りて、それが今御徒町おかちまち一丁目の十六番地へ葉茶屋を出しました、松山園まつやまえんとかいう暖簾のれんを出して、亭主おやだまの方が坊ちゃん育ちの善い人だから
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あるはまた顔もかなしき亭主つれあひなが新内しんない
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
うちの亭主ひとは酔っ払っていたので、あんな安値で引受けたのだといってぐちをこぼすが、しかし十カペイカ銀貨の一枚も増してやれば、それで事なく納まるのであった。
外套 (新字新仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
弟は血だまりん中へ突っぷしてしまう、亭主プロブリオが驚いて戸外そとへ飛び出して巡査フリックを呼んでる暇に、その畜生ゴンズ辻馬車サバンに乗ってどっかへ行ってしまったというんだ。……それっきりさ。