“屍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しかばね51.5%
かばね36.7%
むくろ4.4%
なきがら2.2%
1.9%
ライグル0.7%
しがい0.7%
シカバネ0.7%
から0.4%
くた0.4%
カバネ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
再び願わくば上帝、何卒この二基のしかばねを譲りたまい、男爵夫人並びにその御家族の上に限りなき加護と恩恵とを垂れたまわんことを!
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
かばねをさむる人もなし」などいへる「も」はほとんど意味なき「も」にて「人なし」「人来ず」といへると大差なければ理窟をば含まず
あきまろに答ふ (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
する尼様と、あなたにとっては敵の子と、そして冷たい許婚のむくろばかり……あなたの希望のぞみはこれこのように消えてしまったのでござりますぞ
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
なきがらは泣く泣くモンパルナッスの墓地に葬ったのですが、毎年春先きになると、燕尾服を着たペンギン鳥が一匹ずつ生え出して来るんだよ。
やがて、完全なでき死を待って静かに浴槽中にもどすと、体は、頭の方を先に湯の底をくぐって、逆に浴槽の細い部分へつくというのである。
浴槽の花嫁 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
彼アイヌ、蝦夷島アイヌモシリかみ古伝神オイナカムイ、オキクルミのすゑ。ほろびゆく生けるライグル。夏の日を、白き日射を、うなぶし、ただに息のみにけり。
(新字旧仮名) / 北原白秋(著)
こうして、谷底へ狩り集められた数百匹の野獣の群は、眼に見えぬ手に殺されて累々たるしがいと変って行った。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それ/\太平廣記といふ——これは雜書だがね——、その書物には、身毒シンドクの人シカバネを以て、臘人ラフジンを作るとあるがな。臘人を掘り出して藥用にする。
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ケブリオネ,スのからの故、二將さながら飢ゑはてし 755
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
「でもやつはすぐにくたばっちまうぜ、もう青虫を喰べることもできやしないんだ、ふた月も生きちゃいないぞ」
蛮人 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
味方ノカバネヲ踏ンデ逃グル者、マタ忽チカバネトナツテ、他ノ馬ニ踏マル——
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)