“検屍”の読み方と例文
旧字:檢屍
読み方割合
けんし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「夜になるのを待つんだ。——幾太郎が縛られたことは、まだ黙っているがいい。検屍けんしが済んだ上でまた考えようがあるだろうよ」
「何でも怨む者さえ無ければ物ごとは円くおさまる。検屍けんしにはあのナンノをな、それから、ナニはナニして、ナンノを、ナンノを。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もう検屍けんしも済んだと見えて、警察の一行は引挙ひきあげてしまい、ただ五六人の菜ッ葉服が、屍体にかじり付いて泣いている細君らしい女の姿を、いたましそうに覗き込んでいた。
カンカン虫殺人事件 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)