“くた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
34.3%
20.0%
11.4%
5.7%
5.7%
2.9%
2.9%
2.9%
2.9%
疲勞2.9%
2.9%
草疲2.9%
草臥2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すはくたびれたと見えて、枡の仕切しきりこしを掛けて、場内じようない見廻みまはし始めた。其時三四郎はあきらかに野々宮さんの広いひたいと大きなを認める事が出来できた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
されど鑛山の出すものは黄金のみにあらず。白銀いだす脈もあり。すゞその外いやしき金屬を出す脈もあり。その卑きも世に益あるものにしあれば、只管ひたすらに言ひくたすべきにもあらず。
それどころか早くくたばってくれないで、よけいな場所ふさぎをするというんで、かえってきみのほうを責めるくらいさ。水がほしいたって、それさえなかなかよこしやしない。
はつ口惜くやしくかなしくなさけなく、くちかれぬほど込上こみあぐなみだ呑込のみこんで、これはわたしわる御座ござんした、堪忍かんにんをしてくたされ、おりき親切しんせつこゝろざしてれたものをすて仕舞しまつたは重々ぢう/\わる御座ございました
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「見やがれ。コン畜生ちくしょうくたばるんなら手際よくクタバレ」
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
七ツの鐘なりと進めて出立させて置殺して取とはなにごとぞうらめしや長庵どのとひよろ/\立を蹴轉けころばし愚※々々ぐづ/\云はずとだまつてくたばれこの世のいとまとらせてやらんと又切付れば七てん八倒ばつたうくう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
机の前に端座して生徒の清書を点検したり、作文をたり、出席簿を調べたり、くたぶれた時はごろりとそこに寝ころんで天井をながめたりしている。
郊外 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「でもやつはすぐにくたばっちまうぜ、もう青虫を喰べることもできやしないんだ、ふた月も生きちゃいないぞ」
蛮人 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
心にも素直すなほに身をば守らせて人といふ名をくたさずもがな
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
やりきれないほど疲勞くたびれてしまふのが癖で、そのあとで寫すと、屹度影響してゐるのでもあるだらう。
私の顔 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
たまひ、なんちこれもつ桃奴もゝめ腰骨こしぼね微塵みぢんくたけよとありければ
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「土居殿、わしは草疲くたれたから休息する、ずいぶん働きなされ」
八人みさきの話 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
一体行儀の好い男で、あぐらをくッてな事は殆んどなかった。いよいよ坐り草臥くたびれると立膝たてひざをした。あぐらをかくのは田舎者である、通人的でないと思っていたのだろう。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)