蛮人ばんじん
貝殻を焼いて石灰をつくる工場が中堀から荒地へ出はずれたところにあった。 建物は百坪ばかりの高い二階建でもうすっかり古び、羽目板はみんなひどく乾割れているし、外側から二階へ通ずる段無しの足場も危なかしく朽ちていた。そして屋根から下どこもかしこ …