“吊下”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぶらさが38.9%
つりさ27.8%
つりさが16.7%
つるさ5.6%
つるさが5.6%
ぶらさ5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
由「旦那、只何うもわっしが今日驚きましたのは、のツク乗りで、何うもさかさまに紐へ吊下ぶらさがって重次郎さんがさがって参ります処には驚きました」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そのうちに彼女の身体を吊下つりさげている紐が切れ、下へ落ちてしまったのであろう。おそらくそれは広い海の中であったことと思われる。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
吃りの漁夫と学生が、機関室の縄梯子なわばしごのようなタラップを下りて行った。急いでいたし、慣れていないので、何度も足をすべらして、危く、手で吊下つりさがった。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
なに此処こゝは別に通る人もごぜえませんけれども、梅の時分には店へ腰をかけて、草臥足くたびれあしを休める人もありますから、ちっとべえ駄菓子を置いて、草履ぞうり草鞋わらじ吊下つるさげて
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
六畳の室には電燈が吊下つるさがっていて、下の火鉢に火がさかんに起きている。鉄瓶には湯が煮えっていた。小さな机兼食卓の上には、鞄の中から、出された外国の小説と旅行案内と新聞が載っている。
渋温泉の秋 (新字新仮名) / 小川未明(著)
支那の伍廷芳が全権公使として米国にとゞまつてゐた頃、ある日市俄古シカゴ招待せうだいせられた事があつた。伍廷芳は尻尾のやうな弁髪べんぱつを後に吊下ぶらさげながら出掛けて往つた。