“熾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さか39.8%
さかん31.6%
おこ22.8%
さかり1.5%
1.0%
1.0%
0.5%
0.5%
はげ0.5%
ほて0.5%
サカン0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
土地や金が、ただ「殖える」とか「広くなる」とかいう、そんなやにっこい言葉で彼女の快感は表わせないほど、さかんなのであった。
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
一たび愛慾の迷路めいろに入りて、七五無明むみやう七六業火ごふくわさかんなるより鬼と化したるも、ひとへに七七なほくたくましきさがのなす所なるぞかし。
ひ、ひ、ひ、さあ、どうぞ、お娘御、おはいり——火も、おこっている——お茶もある——こんなあばらやへ、ようこそ——ひ、ひ、ひ
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
焔は忽ちさかりなり、とみれば、また、かつがつうちしめて滅し去る、怪みて人に問へば、これおの/\わが家の悲しき精霊しやうりやうの今宵ふたたび冥々の途に就くをいた
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
彼女のきつくような恋情に僕が負かされて、遂いに結婚するようなはめになったのだが、安子の第六感、いや第七感だそうだが、最初のうちは全く重宝だった。
魔性の女 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
煙はさかんにして火は遂にえたり、けんは抜かれて血は既に流されたり。燕王は堂々として旗を進め馬を出しぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
いや、諸々の原因は数えあげることは出来たが、その諸々の原因そのものが本来なれば胸の火をより燃えからしむべき薪である筈だった。
十姉妹 (新字新仮名) / 山本勝治(著)
そこで孔生は泊ることにして少年とねだいをともにして寝たが、朝になってまだうす暗いうちに僮子こぞうが来て炭火を室の中できだしたので、少年はさきに起きて内寝いまへ入ったが
嬌娜 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
暴徒の勢いは意外にはげしく、かつ、板倉内膳正重昌ないぜんのしょうしげまさ討死のことなどがあったので、忠利は翌十五年正月、自ら島原に出陣した。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
またそれから波打つような顫動せんどうが伝わってくるのも感ぜずに、ひたすら耳が鳴り顔が火のようにほてって、彼の眼前にある驚くべきもの以外の世界が
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
壮年必ズ八表ニ仁風ヲサカンニシ
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)