“た”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
8.6%
7.8%
7.7%
6.3%
5.9%
4.7%
3.5%
3.2%
3.1%
3.0%
(他:2745)46.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、をつとは四五けんむかうにつてゐる子供こどもはういろどりしたゴムまりげた。
画家とセリセリス (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
ふりかえってると、七さいくらいの、かわいらしいおとこうしをつれてっていました。
花のき村と盗人たち (新字新仮名) / 新美南吉(著)
と義雄は思いついたように懐中時計を出して見て、嫂が階下したから運んで来た茶を一口飲んで、いそがしそうにち上った。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
おおかすでございましたから早四郎は頬をふくらせてってく。五平はたゞちにお竹の座敷へ参りまして。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
背中合せの松飾りはまだ見えなかったが、家々のまがきのうちには炉を切って、新造や禿かむろが庭釜の火をいていた。
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
薄暗い本堂で長い読経どきょうがあった後、彼も列席者の一人として、一抹いちまつの香を白い位牌いはいの前にいた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
昨日きのう……たしか昨日きのうと思うが、を負ってからう一昼夜、こうして二昼夜三昼夜とつ内には死ぬ。
なずいていたが、日もたず目を煩って久しくえないので、英書をけみし、数字を書くことが出来なくなったので
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それにもかかわらず、感にえぬおもむきは少しも胸を刺さずに、四十四年の春はおのずから南向の縁から明け放れた。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
私はどうも絵が習って見たくてまらなくなってしまったので、父に無理をいってとうとう天満の祥益先生を訪れたものだった。
頭髮とうはつ婦人をんなのごとくながびたるをむすばず、かたよりれてかゝといたる。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一人は、胡麻塩髯ごましおひげ胸にるゝ魁偉おおきなアイヌ、名は小川おがわヤイコク、これはあまり口がけぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
私も山の中より町の方が面白おもしろいから、御飯ごはんだけべさしてくだされば、長くあなたのそばつかえて
人形使い (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
たとへば、小栗をぐりがあたりいもをすゝり、柳川やながはがはしらをつまみ、徳田とくだがあんかけをべる。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
趣味の何物たるをも心得ぬ下司下郎げすげろうの、わがいやしき心根に比較していやしむに至っては許しがたい。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大望たいもうありとしようして、幾何いくばくもなく日本ほんごくり、はじめは支那シナあそ
ものかずにもらぬ海獸かいじうなれど、あれを敵國てきこく艦隊かんたいたとふれば如何いかにと
其人そのひとだ三十さいらぬわかをとこで、頬骨ほゝぼねひろい、ちひさい
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
かなしや! はれ、れぞくだされ、たれぞ! ひいさまがなしゃってぢゃ! おゝ、かなしや/\
少女はが飲みほしけむ珈琲碗に添へたりし「コップ」を取りて、中なる水を口にふくむと見えしが、唯一〓ひとふき
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
会いくば幾度いくたびにてもあえる、又た逢える筈の情縁あらば如斯こんな哀しい情緒おもいは起らぬものである。
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
爺さんが毎年その都に行はれる荒馬あらうまらしの競技場へおかあさんの美丈夫びじょうふを出しくなつたんだ。
秋の夜がたり (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
ひとからつめともすようだといわれるのも構わずに、金ばかりめた当時は、どんなに楽しかったろう。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
腹水を取り去ることによって患者は一時軽快しますが、すぐまた水がまってきて、結局はだんだん重って死んでしまいます。
メデューサの首 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
いよいよ豊世が名古屋へつという前日、駒形の家の方からは、夏火鉢、額、その他勝手道具の類なぞを三吉の許へ運んで来た。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「ステッセルも一生懸命だとみえますな。まだ兵力が足りなくって第八師団も今度旅順に向かってつといううわさですな」
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
吉岡五郎。年齢不明。イタリー人あるいはスペイン人と支那人との混血児。頭はいいが素情のよくない人。才智にけた美男子。
情鬼 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
叔母が常に武男を子供視して、むしろわれ――千々岩の年よりも世故にけたるこうべに依頼するの多きも、よく知りつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
なにせよせよの言附いひつけされて、おもひこゝにゆればうらみをあたりにせもやしたる
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
はちえず三にん存在そんざい警戒けいかいしながらも、一しんに、敏活びんくわつはたらいた。
画家とセリセリス (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
が、その内に眼の下の部落からは、思いもよらない火事の煙が、風のえた中空なかぞらへ一すじまっすぐに上り始めた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それを誰より先に気づいたのは、あの白い広間のまん中に、食さえってよこたわっている、今は老い果てた母蜘蛛であった。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
下諏訪しもすわから運ぶ兵糧ひょうろうでは間に合わないとあって、樋橋には役所も設けられ、き出しもそこで始まった。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「今、米をいて上げましょうぞ、なんしろ鍋が二つしかございませんから、こいつを洗って、これでお米を炊くと致しましょう」
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
単に分析表を見て牛肉と落花生と営養価が同じだとって牛肉の代りにそっくりまめべるというわけにはいかない。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
べも飲みもしないで、頭を垂れてゐたら王様が、なぜさうしてゐるのかとお尋ねになつたから、そのことを御返事申し上げると
孝行鶉の話 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
参考さんこうめにすこ幽界ゆうかい修行しゅぎょう模様もようをききたいとっしゃいますか……。
日本にっぽんもうくに古来こらい尚武しょうぶ気性きしょうんだお国柄くにがらである
摺硝子すりガラスの戸がててある玄関へ来て、ベルを二三度押して見たが、ベルがかないと見えて誰も出て来なかった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
渠は成るべく音のしない様に、入口の硝子戸を開けて、てて、下駄を脱いで、上框あがりがまちの障子をも開けて閉てた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「こちらから、鄭重ていちょうに断りの使者までつかわしたに、押しつけがましゅう、って訪ねてくるとは、嫌な奴だ」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから一ヵ月ほど後、朝廷から退出して帰ろうとする折を、李〓にって誘われて、郭〓はぜひなく彼の邸へ立ち寄った。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
このかわのふちは、一たい貧民窟ひんみんくつんでいて、いろいろの工場こうじょうがありました。
星の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
このあいだまで大工だいくたちが、ここで他所よそてるいえ材木ざいもくんでいたのでした。
雪の降った日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
唯、得難きは当年のル・メルキウルに、象徴主義の大旆たいはいてしが如き英霊底えいれいていかん一ダアスのみ。
「男の子のない家にてた、鯉幟の下にあるのさ。五月五日の晩に仲間を呼んだのは、人目につかずに、これが開けられるからだ」
この地には一切営業上の課税が無く、だ家屋税を家主いへぬしより徴収せられるだけである割に家賃はやすい。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
或日僕がその女の家へ行きますと、両親は不在でだ女中とその少女むすめいもとの十二になるのと三人ぎりでした。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
飢餓は数滴の油を不承不承にらして揚げた皮ばかりの馬鈴薯の薄片の入っているどの一文皿の中にも粉々に切り刻まれていた。
彼の頸筋は、いまだに香油でも塗られたような気持だったし、口のあたりはまるで薄荷水でもらしたようにすうすうしていた。
接吻 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
あきのへにらふ朝霞あさがすみいづへのかたこひやまむ 〔巻二・八八〕 磐姫皇后
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
味噌久みそきゅうのやつが、へ落ちてしまやがった。まっ暗で、引っ張り上げてやろうにも、見当がつかねえ」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
死人のような青い顔をして、私の寝台の前に突立った彼は、私の顔を真正面まともに見得ないらしく、ガックリと頭をれた。
冥土行進曲 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
郎女は尊さに、目のれて来る思いがした。だが、此時を過してはと思う一心で、御姿みすがたから、目をそらさなかった。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
諸王の入京会葬をとどめたる時の如き、諸王は皆おもえらく、泰皇考たいこうこうの詔をめて骨肉をへだつと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
馬にむちが、弓にけいが必要なように、人にも、その放恣ほうしな性情をめる教学が、どうして必要でなかろうぞ。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
それにころこん七日なぬかからもたねばわかないやうな藍瓶あゐがめそめられたので
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
さきやつてくろえ」卯平うへいはさういつてしばらつてから蒲團ふとん井戸端ゐどばたつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
教育者がいたずらに生徒の本性ほんせいめて、僕の手柄を見給えと誇るようなものでごうも非難すべき理由はない。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と、片手にめて、袖に載せた拳銃ピストルは、更に、抽取ぬきとった、血のままなるおおかみきばのように見えた。