)” の例文
そこより入りでまして、走水はしりみづの海を渡ります時に、その渡の神、浪をてて、御船を𢌞もとほして、え進み渡りまさざりき。
癸未みづのとひつじ、皇后体不予みやまひしたまふ。すなはち皇后のめに誓願こひねがひて、初めて薬師寺をつ。りて一百の僧をいへでせしめたまふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
衞の霊公陣れいこうじんを孔子に問う。孔子対えて曰く、俎豆そとうの事は則ち嘗て之を聞けり。軍旅の事は未だ之を学ばざるなりと。明日遂にる。ちんに在りて糧を絶つ。従者病みて能くし。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
ここに於てすなわあいともに徒役を発して孔子を野に囲む。(孔子)行くを得ず。糧(粮)を絶つ。従者病みて(起)つあたわず。孔子、講誦弦歌して衰えず。子路いかまみえて曰く、君子も亦窮するあるか。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)