“為”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方(ふりがな)割合
34.7%
ため17.9%
14.3%
10.0%
8.5%
4.5%
2.4%
つく1.0%
1.0%
なさ0.5%
(他:50)5.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“為”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸80.6%
文学 > 日本文学 > 小説 物語17.6%
歴史 > 伝記 > 個人伝記12.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
旧里静岡に蟄居ちっきょしてしばらくは偸食とうしょくの民となり、すこともなく昨日きのうと送り今日と暮らす内
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
しんじつ我々は、我々の愛する者について、その者の永生より以上にその者のしたことが永続的であることを願うであろうか。
人生論ノート (新字新仮名) / 三木清(著)
ベートーヴェンの言葉だけれども、「お前はもう自分のための人間であることは許されていない。」そんな気持もするのである。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
死者の兄弟を先に一門の焼香が終りかけると、此の女性もしとやかに席を離れて死者のため一抹いちまつの香をいた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
特別に自分を尊敬もない代りに、うおあれば魚、野菜あれば野菜、誰が持て来たとも知れず台所にほうりこんである。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
主「金を人に投げ附けて逃げてく奴があるものか、お名前が知れんじゃアお礼のようもなし、本当に困るじゃアねえか」
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
参考さんこうめにすこ幽界ゆうかい修行しゅぎょう模様もようをききたいとっしゃいますか……。
日本にっぽんもうくに古来こらい尚武しょうぶ気性きしょうんだお国柄くにがらである
さあ、その烈しい労働をるからでも有ましょう、私の叔母でも、母親おふくろでも、強健つよ捷敏はしこい気象です。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そうしてこれが解からぬ内は、何をしても張り合いがないような気がして、誰に何と云われても何もる気になりませんでした。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
お前に本を読むのをえ加減にい、一人前の学問が有つたらその上望む必要は有るまいと言うたら、お前何と答へる、あ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
すべを知らず黙っても、まだかぶりをふるのであるから、廉平は茫然ぼうぜんとして、ただこぶしを握って、
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
遊「もうそれも度々たびたびなのでね、むかふは書替をせやうと掛つてゐるのだから、延期料を握つたのぢや今日は帰らん」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ジヤニイノ 医者はいいと言った。もう何もいやなおもいをおせ申すことはない。欲しいものは差上げるがいいんだ。
孔子……春秋をつくるに至りては、筆すべきは則ち筆し削るべきは則ち削り、子夏の徒も一辞をたすくることあたわず。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
彼の幼きや土塊どかいを以て宮闕きゅうけつの状をつくり、曰く、これ織田信長が禁裡きんりの荒廃を修繕したるにするなりと。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
シン軽舟ケイシウリ 落日ラクジツ西山セイザンキワ
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
猶ホ黄道士ガ一叱スレバ頑石活シテ群羊トルガ如シ。
祭活字子文 (新字旧仮名) / 成島柳北(著)
一のたゞしからざること生ずるによりて、社会は必らず之に応ずる何事かをなさざるべからず。
復讐・戦争・自殺 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
○英国王、殺人滅国ノ暴政ヲ遂ゲント欲シ、方今ハ外国ノ大兵ヲ雇テ我国ニ送リタリ。其不義惨酷、往古ノ夷狄ト雖ドモなさザル所ニテ、あに文明ノ世ニ出テ人ノ上ニ立ツ者ノ挙動ナランヤ。
猶答へざりけるを、軽く肩のあたりうごかせば、貫一はさるをも知らざるまねはしかねて、始めて目を開きぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
かたへの墻より高粱の殻一本を抽きて、これを横たへて、帯を解きてその上に掛け、かうべを引いてくびるるまねしたり。
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
さうして先刻さつきと同じやうな鹿爪らしい顔付で、寒いせゐかいくらか鼻頭をあかくして、——尚も家路とは反対な同じ道をヒヨロ/\と歩いてゐた。
失題 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
試験法の不完全は解り切つておるが、落第生の多いのはこのせゐぢやアあるまい。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
「何。成敗する? ……よかろう、汝らの手で成敗できるものならいたしてみい。り損じたら、この檜門ひのきもんが、おてまえ達の血で赤門になるぞ」
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『もう、議論は飽いたな。憤慨ふんがいもよそう。要するに、るか為らないかだ』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
璃寛のした石川五右衛門・元右衛門・団九郎風の実敵ジツガタキや、端敵出の大役などは、魁車は、十分にこなした筈だ。
此は、天竺テンヂクの狐のわざではないか、其とも、この葛城郡に、昔から残つてゐる幻術師マボロシのする迷はしではないか。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
いろり附近まわりに四人の男女が控えてた。男は怪量を上座じょうざしょうじてから四人をり返った。
轆轤首 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼の述懐に曰く、「春浅み野中の清水氷りて底の心を汲む人ぞなき」。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
その上に御面相の振わないのを自覚していたせいであろうが、男と交際していてもお勢のような coquettish な容子は少しもなかった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
西洋音楽のいいのを聞いたら如何どうか知らぬが、私は今までそう云う西洋音楽を聞いた事の無いせいか、だ一度も良い書画を見る位の心持さえ起した事は無い。
「今朝新聞を見ましたところが、阿父おとつさんが、大怪我をなすつたと出てをつたので、早速お見舞に参つたのです」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
一 女は我親の家をばつがず、舅姑の跡を継ぐ故に、我親よりも嫜を大切に思ひ孝行をなすべし。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
子曰く、国をおさむるには礼を以てし、(礼は譲を貴ぶ、しこうして)その言譲ならず、是の故に之を哂えり。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
対えて曰く、方六、七十、しくは五、六十(里の国)、求これおさめば三年に及ばんころ、民を足らしむべし、その礼楽の如きは以て君子をたん。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
子曰く、吾子を以て異(他事)を問うならんとおもいしが、さあらで由と求とのことをしも問えるか。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
『経律異相』四五には牧牛児あり常に沙門の経むを歓び聞く、山に入りて虎に食われ長者の家に生まる、懐姙中その母能く経を誦む、父この子の所為しわざと知らず鬼病もののけおもう、その子の前生に経を聞かせた僧往きて訳を話しその子生れて七歳道法ことごとく備わった大知識となったとある。
そこで志山林に在り、居宅を営まず、などと云われれば、大層好いようだが、実はしょうこと無しの借家住いで、長い間の朝夕ちょうせきを上東門の人の家に暮していた。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ある父、子を大勢もったが、その子供の仲が不和で、ややもすれば喧嘩口論をしてひしめくによって、その父、なにとぞしてこれらが仲を一味させたいといろいろたくめども、しょうずるようもなかったが
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「けれども、慣れっこになってるんだから、驚ろきゃしません」と云って、代助を見てさみしい笑い方をした。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
従っては一切の情慾が弱くなり其代り堪弁かんべんと云う者が強くなっおりますから人を殺すほどの立腹は致しませずよしや立腹した所で力が足らぬから若い者を室中へやじゅう追廻おいまわる事は出来ません(荻)それそうだな(大)爾ですから是は左ほどの老人では有りません随分四十に足らぬ中に白髪ばかりに成る人は有ますよ是も其類です
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
それとも両方がそれぞれの意味で、やはりいつわりのない愛だろうか。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
太閤秀吉が自分の好みから、また政略上の方便から煽り立てた茶の湯の流行は、激情と反抗心との持主である奥州の荒くれ男をも捉えて、利休の門に弟子入をさせ、時おりはしよう事なさの退屈しのぎから、茶器弄りをさえさせるようになったのだった。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
やれ総助の処の末の娘が段々色気が付いて来たのと下らぬ噂をするばかりならまだ好いが、若者と若者との間にその娘に就いての鞘当さやあてが始まる、口論が始まる、喧嘩が始まる、皿が飛ぶ、徳利がこはれるといふ大活劇を演ずることも度々で
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
『ばか言ってらア、死ぬるやつは勝手に死ぬるんだ、こっちのせえじゃアねエ。踏切の八百屋で顔が売れてるのを引っ越してどこへ行くんだイ。死にたい奴はこの踏切で遠慮なしにやってくれるがいいや、方々へ触れまわしてやらア、こっちの商売道具だ。』
郊外 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
諸人養子事、養父存生之時、不上聞じょうぶん、於御当家たり先例之御定法、至養父歿後者、縦兼約たといけんやく之次第自然せしむるといえども披露、不其養子也、病死跡同前也、然間しかるあいだ討死勲功之跡、以此準拠せしめ断絶おわんぬ、(中略)
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
幕が明くと、和洋折衷の二間続きで、下手は上手よりせまいが純然たる洋式のこしらへ、上手の方へ寝台を置いて、これに浪子が横たはつて居る、其れへ主治医の博士が既に注射をなし終へた処で、浪子を取巻いて、伯母の加藤夫人、乳母、その他五六人居て、孰れも無言、博士のむねにより加藤夫人が皆をつれて去る。
(新字旧仮名) / 喜多村緑郎(著)
「けれども、れつこになつてるんだから、おどろきやしません」と云つて、代助を見てさみしいわらかたをした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
然処しかるところ私兼て聞及居候一事有之、辞安の人となりに疑を懐居いだきをり候。其辺の事既に御考証御論評相成居候哉不存候へ共、左に概略致記載入御覧候。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
榛軒の生涯は順境を以て終始したので、その人となりを知るべき事実が少い。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
親方がのつそりきさまやつて見ろよと譲つて呉れゝば好いけれどものうとの馬鹿に虫の好い答へ、ハヽヽ憶ひ出しても、心配相に大真面目くさく云つた其面が可笑くて堪りませぬ、余り可笑いので憎気にくつけも無くなり
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)