“行為”のいろいろな読み方と例文
旧字:行爲
読み方割合
こうい37.0%
おこない20.4%
おこなひ7.4%
やりかた3.7%
アクション3.7%
アクシヨン3.7%
しぐさ3.7%
わざ3.7%
かうゐ1.9%
ぎょうい1.9%
こうゐ1.9%
こと1.9%
しうち1.9%
しわざ1.9%
ふるまい1.9%
ふるまひ1.9%
アクシオン1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そう小田おださとると、自分じぶん行為こういまでがかえりみられて、これから、自分じぶんも、ほんとうのただしい、つよ人間にんげんになろうと決心けっしんしたのでした。
笑わなかった少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
愛語とは、慈愛のこもった言語ことばをもって、他人によびかけることです。利行とは、善巧な方便てだてをめぐらして、他人の生命をつちか行為おこないです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
深く注意した積りの自分の行為おこなひが、反つてひとに疑はれるやうなことに成らうとは——まあ、考へれば考へるほど用意が無さ過ぎた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あの高柳の行為やりかたを考へて見て呉れたまへ。あゝ、いくら吾儕われ/\が無智な卑賤いやしいものだからと言つて、蹈付ふみつけられるにも程が有る。どうしても彼様あんな男に勝たせたくない。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
行為アクションさ。本を読むばかりで何にも出来ないのは、皿に盛った牡丹餅ぼたもちにかいた牡丹餅と間違えておとなしくながめているのと同様だ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その時の平岡は、熱病にかゝつた人間にんげんの如く行為アクシヨンかはいてゐた。彼は行為アクシヨンの結果として、富を冀つてゐたか、もしくは名誉、もしくは権勢を冀つてゐたか。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
言葉にも行為しぐさにもだすべき術を、まだ彼女は知らなかった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
二十四節には「世は悪しき者の手に渡されてあり、れまたその裁判人さばきびとの顔をおおい給う、もし彼ならずばこれ誰の行為わざなるや」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
病理学者びやうりがくしや心理学者しんりがくしやでない竹村たけむらには、組織立そしきだつてそれを説明せつめいすることは困難こんなんであつたが、とにかく奈美子なみこたいしてふるまうたかれ色々いろ/\行為かうゐだけでは、かれもまた一しゆ変態性慾者へんたいせいよくしやだとおもはれた。
彼女の周囲 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「文三は男児だ、虫も胆気もこの通り有る、今まで何と言われても笑ッて済ましていたのはな、全く恢量大度かいりょうたいどだからだぞ、無気力だからでは無いぞ」ト口で言わんでも行為ぎょうい見付みせつけて
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
みづから一の目的もくてきさだめ、万障ばんしやうはいし、終生しうせいてつその目的点もくてきてんたつせんとつとむるが如きは不信仰ふしんこう時代じだい行為こうゐなりき、しゆめいしたがひ、今日こんにち今日こんにちげふす、今日こんにち生涯しやうがいなり
問答二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
コノール 聖僧どるいどよ、この世には、わしのした行為ことよりほかに、青年が殺されることもないのか? 尊い名が塵に堕ちることもないのか?
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
前方むこう行為しうちしからんから、今度と云う今度は、断然処分をすると云って、とっても鼻息が荒いのだ、それで君の方は、これまでさんざ、利息をっといて
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
多分そのうち七歳ななつになる男のがあったが、それの行為しわざだろうと、ある時その児を紐で、母親に附着くっつけておいたそうだけれども、悪戯いたずらは依然止まぬ。
一寸怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まことの性質は霜夜の幽霊のように沈んで寂しいのかも知れないのに、行為ふるまいは極めて蓮葉はすはで、真夏のごときは「おお暑い。」と云うと我が家に限らぬ、他家よそでもぐるぐる帯を解く。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
軍国主義、愛国心、アナアキストの捨鉢すてばち行為ふるまひ、人殺しの美しい思想、そしてまた婦人に対する侮蔑さげすみ——かういふものをすべて歌ひたい。
行為アクシオンとしての戦闘は終ったが、戦争は終ったわけじゃない」
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)