“しぐさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シグサ
語句割合
33.6%
仕草30.5%
仕種12.5%
所作5.5%
動作3.9%
仕科3.1%
為草2.3%
挙動2.3%
行為1.6%
0.8%
所為0.8%
所科0.8%
演種0.8%
為種0.8%
芸所作0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
風が添ったか、紙の幕が、あおつ——煽つ。お稲はことばにつれて、すべてしぐさを思ったか、ふりが手にうっかり乗って、恍惚うっとりと目をみはった。……
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こちらが何もせぬのに、突然わんといって噛みつくとはなんという無礼、狂暴の仕草しぐさであろう。いかに畜生といえども許しがたい。
首実検の時に手をふるわせながら、懐紙かいしを口にくわえる仕種しぐさなどをひどく細かく見せて、団十郎式に刀をぬきました。ここでも首は見せません。
米国の松王劇 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「面白いな八、明日は俺が行って、娘の所作しぐさを見極めよう。そいつは何か理由がありそうだ」
「むこうの辻のお地蔵さん」で、お美夜ちゃんは首をかしげて、かあいいしなをしながら、左の手で右のたもとをだき、右の人さし指でむこうを指さす動作しぐさをする。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そうしてワキの録子がみのるの仕科しぐさの上につけ/\と注文をつけたりしても、みのるは自分の藝術の權威を感じながらこの録子に向つては言葉を返す事が出來なかつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
ちぎれ雲に枇杷の実を配したのは、心有る為草しぐさとは謂へなかつた。先生は猿蓑の
本の装釘 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
挙動しぐさ唐突だしぬけなその上に、またちらりと見た、緋鹿子ひがのこ筒袖つつッぽの細いへりが、無い方の腕の切口に、べとりと血がにじんだ時のさま目前めのまえに浮べて、ぎょっとした。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そうして依然として、寸断の行為しぐさを続けました。
稀有の犯罪 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
又錦の馬せんふさはしきを犬の脊に打かけ、かの美人を乗せて、犬を叱して奔せしむるに、美人はみづから起ちて馬上さまざまなるしぐさを為して神変の技をしめす。
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
それは全く分秒の間に非常に手早くなされたのであるが、さうしたお信さんの所為しぐさには、到底私の拒否や抵抗を許さない、何か迫るやうな真剣なものがあつた。
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
……続いてかぶりを振る所科しぐさありと知るべし。わかいもの慌てまい。その頭を振る事たるや、今のは嘘だと云う打消しではない。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ふらふらと街道をして行くのが、如何にも舞台馴れた演種しぐさに見えて、巽はうかうか独笑ひとりえみしてそのあとに続いたのである。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そういって、つるんと鼻のしたをぜた為種しぐさまで、思い出すまでもなくその頃からの喜村の癖だった。
睡魔 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
しなしなと伸びる体は、彼の芸所作しぐさから、全く危惧を取去って、観客にただ陶酔と拍手とを与えた。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)