本の装釘ほんのそうてい
新村博士の随筆集「ちぎれ雲」が出版書肆から届けられた。其表紙の絵をば著者と書房とから頼まれて作つたのであるから、其包を開くときにまた異(こと)やうの楽みがあつた。新村博士の頼となれば何を措いても諾はなければなるまいと思ひ、五月の雨雲に暗い日 …