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仕種
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しぐさ
ふりがな文庫
“
仕種
(
しぐさ
)” の例文
どんなに期待した驚きの
仕種
(
しぐさ
)
も、これほどまでには効果的でなかつたでせう。眼を大きく見張つて、唇の色までがサツと變つたのです。
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
首実検の時に手を
顫
(
ふる
)
わせながら、
懐紙
(
かいし
)
を口にくわえる
仕種
(
しぐさ
)
などをひどく細かく見せて、団十郎式に刀をぬきました。ここでも首は見せません。
米国の松王劇
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
時にはいう言葉が何だか判らず、ただ口だけ耳へよせてもぐもぐさせ、役者が舞台で秘密な囁きごとをする芝居の
仕種
(
しぐさ
)
そっくりの真似もした。
美少年
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
彼女はうぶな田舎娘のような
仕種
(
しぐさ
)
で長い袂を八つ口に挾み、また拍手をうけた。茂緒はそれを、何か芝居でもみるような気もちで
眺
(
なが
)
めていた。
風
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
こんな
仕種
(
しぐさ
)
が、実際どこまで彼に通ずるものやら、たとい中では電波にいちばん自信が持てたにせよ、思えばずいぶん心もとない次第であった。
ある偃松の独白
(新字新仮名)
/
中村清太郎
(著)
▼ もっと見る
竹を縦に細かく
裂
(
さ
)
く
仕種
(
しぐさ
)
、裂いた竹を拡げて糸で編む
手捌
(
てさばき
)
、凡ては目にも止まらぬほどの
早業
(
はやわざ
)
で、手がどんな奇蹟を行うかが目前に見られます。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
この
仕種
(
しぐさ
)
は、彼と同居している若い友人、アンドレイ・セミョーヌイチ・レベジャートニコフの口辺に、ことばにこそ出さね皮肉な微笑を浮べさしたものである。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
仕種
(
しぐさ
)
を待構えていた、饂飩屋小僧は、これから、
割前
(
わりまえ
)
の相談でもありそうな処を、もどかしがって
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
下士官はピストルをがらりと投げすてると、首のところへ手をもってゆくような
仕種
(
しぐさ
)
をしたが、そのときはもう甲板の上に、仰向けになって倒れ、
呼吸
(
いき
)
がたえていた。
浮かぶ飛行島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
彼は両手をこめかみに当てて、
揉
(
も
)
みほぐすような
仕種
(
しぐさ
)
をした。痛みは三十秒程でおさまった。
幻化
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
その娘はお前を見ると今日はを言ふ前にきつと何か意地の悪い
仕種
(
しぐさ
)
を見せるに相違ない。女は生れたときからもう腹黒いものだからな。ところが、そこが、男の気に入るといふわけだ。
朴水の婚礼
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
日本橋ヤ、鎧橋ヤ、築地橋ヤ、柳橋ノ、アノ綺麗ダッタ河ヲ、オ歯黒溝ノヨウニシチマッタノハミンナ奴等デハナイカ。隅田川ニ白魚ガ泳イデタ時代ノアルコトヲ知ラナイ奴等ノ
仕種
(
しぐさ
)
デハナイカ。
瘋癲老人日記
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
秘書の秋田は大月の思索を邪魔しないつもりか、それとももうそんな
仕種
(
しぐさ
)
に飽きて了ったのか、証人の男を捕えて丘の周囲の景色を見ながら、その素晴しい見晴に就いて何か盛んに説明を聞き始めた。
花束の虫
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
団十郎の
台詞
(
せりふ
)
も
仕種
(
しぐさ
)
も今までわたしが鳥熊の芝居や鈍帳芝居で見馴れている善六とちっとも変わらなかった。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
花やかともいえよう、ものに激した
挙動
(
ふるまい
)
の、このしっとりした女房の人柄に似ない
捷
(
すばや
)
い
仕種
(
しぐさ
)
の思掛けなさを、辻町は怪しまず、さもありそうな事と思ったのは、お京の娘だからであった。
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
まったく板についた
仕種
(
しぐさ
)
でした。
Sの背中
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
仕
常用漢字
小3
部首:⼈
5画
種
常用漢字
小4
部首:⽲
14画
“仕”で始まる語句
仕
仕業
仕事
仕舞
仕度
仕方
仕合
仕出来
仕掛
仕様