“台詞”のいろいろな読み方と例文
旧字:臺詞
読み方割合
せりふ95.2%
ぜりふ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一たい歌舞伎劇の手法は、筋の運び方と台詞せりふのリズムに、原理性の表現主義を持っていて、ものに依っては非常に便利なものである。
取返し物語 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
僕の個性が出ないのだ。そうかといって、武者小路むしゃのこうじ久保田万太郎くぼたまんじゅうろうのは、台詞せりふがとぎれて、どうも朗読のテキストには向かないのだ。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「それなら勝手にそこで何時間でも待っていたらよかろう」という棄て台詞ぜりふで書記官はそのまま奥へ姿を消してしまった。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
青年たちが省線で帰るにつけて、ふと思いついたふうにも見えたが、庸三もいつもの気持で送り出しもしなかったし、葉子も何か台詞ぜりふめいた言葉をのこして出て行った。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)