“ぜりふ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
科白46.2%
台詞19.2%
台辞15.4%
3.8%
3.8%
臺詞3.8%
臺辭3.8%
3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、街の噂では、そのときの父の処置に、高毬がたいそう父へ怨みをふくみ、いつかはこの仕返しをするぞと、捨て科白ぜりふを吐いていったとか。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
青年たちが省線で帰るにつけて、ふと思いついたふうにも見えたが、庸三もいつもの気持で送り出しもしなかったし、葉子も何か台詞ぜりふめいた言葉をのこして出て行った。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それからまたあの前日の会見の台辞ぜりふといい、半次の日常生活といい、十六貫もあろうというお千の身体を大木に吊り下げたといい、半次を真犯人と断定する材料は決して少くなかった。
棺桶の花嫁 (新字新仮名) / 海野十三(著)
庸三は二度と彼女を見舞わない腹で、ぜりふをのこして病室を出た。彼は手術当時の彼女の態度にすっかり厭気いやけが差していた。彼女を憎んでもいた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「こんなところに用はない。柳沢さんのところに早くゆこう」と、ぜりふをいって裏口から出ていった。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
サア夫はのつめ臺詞ぜりふ忠兵衞今は詮方せんかたなければ左樣御座らば此由を若旦那へ一おう話してと云ども主個あるじは更にきかず何の息子せがれに話すに及ばう如何いかに戀慕こひしたふ美人でも覆轉ひつくりかへつてあわ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何故々々なぜ/″\何故なぜでもられる理由わけるのだもの、とかほすこめてわらひながら、れじやあれも一まわりしてようや、またのちるよと臺辭ぜりふしてかどて、十六七のころまではてふはなよとそだてられ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「あなた、私は身体が悪いんですから、もうお帰んなさいッ」そんな棄てぜりふをいっておいて、ついと先に立って駆けていった。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)