“笑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わら47.9%
19.3%
えみ10.6%
5.9%
わらい5.0%
ゑみ4.5%
わらひ2.0%
ゑま1.2%
しょう0.8%
ゑまひ0.3%
えま0.3%
ヱマ0.3%
わろ0.2%
じょう0.2%
せう0.2%
0.2%
をか0.2%
わらっ0.1%
ワラ0.1%
おか0.1%
じょ0.1%
0.1%
わらつ0.1%
わらは0.1%
わらわ0.1%
わる0.1%
わろう0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こうしたひとたちのあつまるところは、いつもわらごえのたえるときがなければ、口笛くちぶえや、ジャズのひびきなどで、えくりかえっています。
雲と子守歌 (新字新仮名) / 小川未明(著)
たばこ屋にくぼのある娘をおくように、小間物屋にこのていの男を坐らせておく商法の機微きびは、今も昔も変りないものとみえました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、一寸会話の途切れたあとで、S子はTの顔をジロジロ見ながら、その可愛い口許くちもとに一寸えみを浮べてこんなことをいうのです。
算盤が恋を語る話 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
其處そこにはもうそつけなくなつた女郎花をみなへしくきがけろりとつて、えだまでられたくりひくいながらにこずゑはうにだけはわづかんでる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
そのついでにニッコリと笑って平炉の広い板張のデッキへ帰りかけたが、そのニコニコわらいが突然に、金縁眼鏡の下で氷り付いてしまった。
オンチ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
拜借はいしやく仕つり度是迄推參すいさん候といふに強慾がうよく無道ぶだうの天忠和尚滿面まんめんゑみふくみ夫は重疊ちようでふの事なりさてわけは如何にと尋ぬるに大膳はひざすゝめ聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
死顔しにがほ」も「くろわらひも」なみだにとけて、カンテラのひかりのなかへぎらぎらときえていつた、舞台ぶたい桟敷さじき金色こんじきなみのなかにたヾよふた。
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
彼等の物語をばゑましげに傍聴したりし横浜商人体しようにんていの乗客は、さいはひ無聊ぶりようを慰められしを謝すらんやうに、ねんごろ一揖いつゆうしてここに下車せり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
京子の一びんしょうに、彼女の幸福や不幸が宿っているのだった。京子の機嫌の悪いときは、彼女の生活は暗くなってしまうのだった。
第二の接吻 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
目はひてゑまひかすかにおはすなり月のひかりの照らす面白おもじろ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
気のつきた折は是非世間の面白可笑おかしいありさまを見るがよいと、万事親切に世話して、珠運がえまに恋人のすみし跡に移るを満足せしが
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
郎女イラツメが、筆をおいて、にこやかなヱマひを、マロ跪坐ツイヰる此人々の背におとしながら、のどかに併し、音もなく、山田の廬堂を立去つた刹那、心づく者は一人もなかつたのである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
「そら行ってもかめへん。」主人はそないいいまして「校長さん怒るぜエ」いうてわろてましてん。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
じょう笑談じょうだん言って。私なんざ年ばかしいい年して、からもう意気地がねえもんだから、いくら稼いでも、やっと二人が口をぬらして行くだけでげさ、へへへへ。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
始終ししう「はつはつはつは」といふ風にわらつてゐられるのが、フロツクでもたると、詞とほり呵々大せうになる。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
荻野六郎は、それで飯櫃おはちへやったのだなと、フ、とも、ウともつかないフウーというらいをうなった。
書物讀み弟子二十人計に相成、至極の繁榮はんえいにて、鳥なきさと蝙蝠かうもりとやらにて、朝から晝迄は素讀そどく、夜は講釋ども仕而、學者之鹽梅あんばいにてひとりをかしく御座候。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
また説が変れば又書替かきかえて又見せるから、能く見ておいて、乃父おれの死んだ後で争うような卑劣な事をするなよと申してわらって居ます。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
超人チョウジンケル小心ショウシン恐々キョウキョウヒトワライナガラ厳粛ゲンシュクノコトヲカタレ、ト秀抜真珠シュウバツシンジュ哲人テツジンサケンデ自責ジセキ狂死キョウシシタ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
扨も/\、御ものがたりのおかしさハ、じつにはらおつかみたり。秋の日よりのたとへ、もつともおもしろし笑しと拝し申候。
じょ笑談じょうだんじゃござんせぬ。ごらんの通りわたしどもは田舎ものばかり、この人前で手前ども風情ふぜいを恥ずかしめてみたとて、お旦那方のご自慢になるわけじゃござんせぬ。
それを一目ながめて彼は思わずき出してしまった——何という似ても似つかぬ相違だろう! それからもずっと長いこと、食事をしたためながらも
外套 (新字新仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
梅子のキツとなるを、松島わらつて受けがし
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
運送はこば引移ひきうつらせけるに日數ひかずたつしたがひお高は熟々つく/″\思ふ樣幸之進殿盜賊の手にかゝはて給ひしはさぞ御無念ごむねんおはすらん殊更ことさら武士に有るまじき事と諸人しよにんわらはれ給ふ事如何にも口惜くちをしき次第なり我も女には生れたれどもかたき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「てめえは、雲的うんてきだな。雲的ともあろうものが、軽卒かるはずみなことをしゃべって、後でわらわれンな」
夜泣き鉄骨 (新字新仮名) / 海野十三(著)
しいをんな服粧みなりるいなど哄然どつわるはれる、おもへば綿銘仙めんめいせんいとりしにいろめたるむらさきめりんすのはゞせまおび、八ゑんどりの等外とうぐわいつまとしてはれより以上いじやうよそほはるべきならねども
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
だい/\を蜜柑みかんと金柑のわろういわく 同
古池の句の弁 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
はね蔓今する妹がうら若み、みゝ、イカりみ、つけし紐解く(巻十一)
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)