“懇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ねんご56.2%
ねんごろ39.8%
ねもごろ2.0%
こん1.5%
ねん0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
和尚も巡礼の身上みのうえで聊かでも銭を出して、仏の回向えこうをして呉れと云うのは感心な志と思いましたから、ねんごろに仏様へ回向を致します。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
彼等の物語をばゑましげに傍聴したりし横浜商人体しようにんていの乗客は、さいはひ無聊ぶりようを慰められしを謝すらんやうに、ねんごろ一揖いつゆうしてここに下車せり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
の故に智識に預る者はねもごろに至誠を発して各介福おほいなるさきはひを招かば、よろしく毎日三たび廬舎那仏を拝し、自ら念を存し各廬舎那仏を造るべし
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
その意味をこん々と教えて下すったが、それがほんとうに理解出来たのは、いつごろのことだったろう。
次郎物語:04 第四部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
そうして機嫌きげんの好い顔つきをして、学士のかずのこんなにえて来た今日こんにち、いくら世話をする人があろうとも、そう最初から好い地位が得られる訳のものでないという事情をねんごろに説いて聞かせた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)