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顔昵懇
読み方 | 割合 |
かほなじみ | 80.0% |
かほぢつこん | 20.0% |
で、眠さうな眼を大きくあいてその男を見た。そして
吃驚した。男といふのは、かねて
顔昵懇の内田銀蔵博士であつた。
詩人が毎朝のやうに
其辺の森へ散歩に出かける癖があるのを聞いたので、
度々こゝぞと思ふところへ待伏せして、
漸と一週間目に、かねて写真版で
顔昵懇のこの詩人が
子煩悩の鉄斎翁は、その枕もとに坐つて、
幾人か
顔昵懇の医者の名を想ひ出してはみたが、誰ひとり
可愛い息子の病気を診て貰はうといふ気はしなかつた。