“顔立”のいろいろな読み方と例文
旧字:顏立
読み方割合
かおだち47.4%
かほだち21.1%
かほだて15.8%
かほたち10.5%
かおだて5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
香織かおりわたくしよりは年齢としが二つ三つわかく、顔立かおだちはあまりくもありませぬが、眼元めもとあいくるしい、なかなか悧溌りはつでございました。
帽子を脱いだ顔立かほだちは、さつきの印象よりもずつと穏やかでした。が、それも、こつちへ向けた眼が、快活に笑つてゐたからでせうか。
けむり(ラヂオ物語) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
そして一目見るとすぐに、すこしあけツはなしのてんのあるかはりには、こせつかぬ、おツとりとした、古風こふう顔立かほだてであることを見て取ツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
むかし雄略天皇は狩のみちすがら三川に洗濯せんだくをしてゐる田舎娘を御覧になつて、「顔立かほたちのいゝ娘ぢや、大宮に召し抱へよう」
それもつくづく見たのではないから、年紀としのほども顔立かおだてもよくは分らなかったけれども、ただ彼が風俗は一目見て素人でないことを知った。えんたるこの大都の芸妓げいしゃの風俗、梓はぞっとしたのである。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)