“顔色”のいろいろな読み方と例文
旧字:顏色
読み方(ふりがな)割合
かおいろ29.6%
がんしょく28.6%
かおつき23.3%
かほいろ4.8%
がんしよく4.8%
かほつき3.2%
いろ1.6%
つらつき1.1%
おいろ0.5%
かお0.5%
(他:4)2.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“顔色”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸29.0%
文学 > 日本文学 > 小説 物語4.2%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)3.4%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「え?」と云って彼女は彼の顔色かおいろを窺った。そしてこうつけ加えた。「あなた何か変なことを考えては被居らなくって?」
恩人 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「どうしたの?」と、光子みつこさんは顔色かおいろをかえて、自分じぶんくさむらのなかにかけよろうとしました。
はちの巣 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と源兵衞の顔を見詰めているうちに、顔色がんしょくが変ってまいると、秋月喜一郎はわざとにや/\笑いかけました。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
びん乱れ、もとどりはじけ、薄痘痕うすあばた顔色がんしょく真蒼まっさおで、両眼りょうがんが血走つて赤い。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
何事をいてもすぐに飛んでまいるに、長二は三吉の口上を聞いて喜ぶどころか、不機嫌な顔色かおつきで断りましたから
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
少年はうしろむきに、山をながめて、おつきあいという顔色かおつき。先生の影二尺を隔てず、窮屈そうにただもじもじ。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
けれども、代助は今相手の顔色かほいろ如何いかんに拘はらず、手に持つたさいげなければならなかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
小生と同じ宿に十二三歳の少女有之これあり腎臓病じんざうびやうとか申すことにて、らふのやうな顔色かほいろを致し居り候。
伊東から (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
何んでも妻君の顔色がんしよくが曇つた日は、この一校の長たる人の生徒を遇する極めて酷だ、などいふ噂もある位、推して知るべしである。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
しかし妻は夢のように、盗人に手をとられながら、藪の外へ行こうとすると、たちまち顔色がんしよくを失ったなり、杉の根のおれを指さした。
藪の中 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
老爺ぢい盤面ばんめん差覗さしのぞいて、坊主ばうず流盻しりめいさんだ顔色かほつき
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それに向つて立つて居るのも、これも同じく其年輩らしい老婆の姿で、今しも月の光にさも感に堪へぬといふ顔色かほつきたが、前の老婆の言葉を受けて
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
顔色いろは思い切って赭黒あかぐろく、鼻太く、くちびる厚く、ひげ薄く、まゆも薄し。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
そんな事、こんな事に、日を暮らしたまふには似ぬ、お顔色いろの黒さ。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
すねた顔色つらつき、ふてた図体ずうたい、そして、身軽な旅人の笠捌かささばきで、出女の中を伸歩行のしあるく、白徒しれものの不敵らしさ。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しゃ!明神様の託宣おつげ——と眼玉まなこだまにらんで見れば、どうやら近頃から逗留とうりゅうした渡りものの書生坊しょせっぽう、悪く優しげな顔色つらつきも、絵草子で見た自来也じらいやだぞ、盗賊の張本ござんなれ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「は、快方いいほうですの。——それよりも伯母様はどうなすッたの。たいへんに顔色おいろが悪いわ」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
奉行は不審をいだき、ソレは何時いつの事だか知らぬがマダそのすじから御沙汰さたにならぬと妙な顔色かおして居るから、仮令たとい御沙汰にならぬでもモウ事は済んで居ます
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
愚さの故でもあらう、汗ばんだ、生き甲斐のない顔色かほが少許色ばんで、鈍い眼も輝いて来た。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「その容姿うるはしくして都はづかし、三絃さみ胡弓こきゅうならぬ歌うたひて、余念なく居りけるを、参詣の人、彼が麗はしき顔色かんばせに心をとられて銭を投掛くること雨の降り霧の飛ぶが如くなるを、かいふりてあてらるることなし」
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
先刻さきた、俺ア来るどき、巡査ア彼家あすこへ行つたけどら。今日検査の時ア裏の小屋さ隠れたつけア、誰か知らせたべえな。昨日きのなから顔色つらいろア悪くてらけもの。』
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
其にまさでと言ふ副詞とをかけ、うらは占と顔色ウラとをかけた姿になつてゐる。
日本文章の発想法の起り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)