“白徒”の読み方と例文
読み方割合
しれもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
長局ながつぼねを専門にかせいだ鼠小僧といったような白徒しれものがあって——昨晩、この長局をおかしたとすれば、それは一枚や二枚の番附ではすむまい。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
しかるに彼はこの志士が血の涙の金を私費しひして淫楽いんらくふけり、公道正義を無視なみして、一遊妓の甘心かんしんを買う、何たる烏滸おこ白徒しれものぞ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
今日迄度々警察を悩まして来た白徒しれもので、殊に異性の私を殺し得る機会を得ようと兼ねてから付け狙っていた恐るべき変態恋愛の半狂人である。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)