“甘心”の読み方と例文
読み方割合
かんしん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかるに彼はこの志士が血の涙の金を私費しひして淫楽いんらくふけり、公道正義を無視なみして、一遊妓の甘心かんしんを買う、何たる烏滸おこ白徒しれものぞ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
わしは、わしがされた通りを、彼等にして返さねばならぬのだから、それには彼等の甘心かんしんを得て、無二の親友となることが何よりも必要であった。
白髪鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
斉は斉泰せいたいなり、黄は黄子澄こうしちょうなり、練は練子寧れんしねいなり、しかして方は即ち方正学ほうせいがくなり。燕王にして功の成るや、もとよりこの四人を得て甘心かんしんせんとす。道衍は王の心腹しんぷくなり、はじめよりこれを知らざるにあらず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)