“白眼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にら49.5%
はくがん18.1%
しろめ17.1%
にらみ4.8%
にらん2.9%
しろまなこ1.9%
ぱくがん1.9%
にらま1.0%
にらめ1.0%
しろきまなこ1.0%
にらめら1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、なんと言ってもそこは諦めの早い江戸っ児たちのことだから、そういつまでも空を白眼にらんでべそをかいてばかりもいなかった。
その頃雜誌ざつし青鞜せいたう」はうまれ、あたらしい女といふことが大分だいぶやかましくなつてまゐりました。けれど私達は初めからそれを白眼はくがんでみました。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
成程然ういえば、何か気に入らぬ事が有って祖母が白眼しろめでジロリとにらむと、子供心にも何だか無気味だったようなおぼえがまだ有る。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
事の意外に十兵衛も足踏みとめて突っ立ったるまま一言もなく白眼にらみ合いしが、是非なく畳二ひらばかりを隔てしところにようやく坐り
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
富岡老人釣竿つりざお投出なげだしてぬッくと起上たちあがった。屹度きっと三人の方を白眼にらんで「大馬鹿者!」と大声に一喝いっかつした。この物凄ものすごい声が川面かわづらに鳴り響いた。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
……その時、白眼しろまなこの座頭の首が、月にあおざめてのぞきそうに、屋の棟を高く見た……目が鋭い。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「中國浪人久留馬くるま登之助、——顏に向うきずのある、三白眼ぱくがんの大男、海道筋に響いた無法者でございます」
たゞす役目なり奉行ぶぎやうには依怙贔屓えこひいきありてそれがしばかり片落かたおとしに爲給したまふならんと言せもはて大岡殿おほをかどの發打はつた白眼にらま依怙贔屓えこひいきとは慮外りよぐわい千萬なり此梅を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
殺しぬすみ取たるに相違は有まじ夫にてもなほ知らぬと申すかと白眼にらめらるれども富右衞門は實におぼえなきことなるにぞ此百兩の金子は古河こがの穀屋儀左衞門方より請取うけとり候に相違は御座りませんと少しもおくせず申立るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ひかりの中につらつら御気色みけしきを見たてまつるに、あけをそそぎたる竜顔みおもてに、一二八おどろかみひざにかかるまで乱れ、白眼しろきまなこりあげ、あついきをくるしげにつがせ給ふ。
張揚はりあげコリヤ憑司只今傳吉夫婦が言立る所は如何にも明白めいはくなり然すれば其方そのはうは公儀をいつは罪人ざいにんこゝ不屆ふとゞき者めと白眼にらめらるゝに憑司はハツとかうべ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)