“麗”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
うるわ23.9%
うらら19.8%
うら17.4%
うる12.1%
うるは6.9%
うららか6.5%
うらゝ4.0%
うつく1.6%
うらゝか1.2%
うつ0.8%
(他:14)5.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“麗”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語4.3%
文学 > 日本文学 > 詩歌2.1%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)1.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
使者の満寵まんちょうは、やがて歓迎の宴に臨んだ。曹操の書簡を見てからの孫権は甚だ気色がうるわしい。満寵はひそかに、
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、誰かが注意はしていたが、誰もが皆黙っているのは、その焔のうるわしさに恍惚こうこつと心を奪われていたからであろう。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あるうららかな春の日暮、彼は弓矢をたばさみながら、部落の後に拡がっている草山くさやまひとくだって来た。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
物のあわれの胸にみなぎるは、とざせる雲のおのずから晴れて、うららかなる日影の大地を渡るに異ならず。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
するとそこには三人の女が、うららかな日の光を浴びて、木の上の彼には気がつかないのか、しきりに何か笑い興じていた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
うららかな春の陽ざし、青山長者丸から飛んで來た八五郎は、馬のやうに汗をかいて、馬のやうに鼻息の嵐を吹いて居ります。
混沌こんとんとしてくるつたゆきのあとのはれ空位そらぐらひまたなくうるはしいものはない。
日の光を浴びて (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
法林道場の問答 今度は法林道場というやはりうるわしい樹のしげった花も咲いて居るところの道場へみな寄り集まるんです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
「富士の峯白くかりがね池のおもてくだり、空仰げば月うるはしく、余が影法師黒し。」——これは僕の作文ではない。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
氣高けだかうるはしきその面輪おもわ、威ありてけはしからざる其額際、皆我が平生の夢想するところに異ならず。
その樹の名木も、まだそっちこちに残っていてうららかに咲いたのが……こう目に見えるようで、それがまたいかにも寂しい。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、同時にこの背景によって、その事実がうららかな春の中に浮んで来ることは、俳句の特色として多言を要せぬであろう。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
ガラツ八の八五郎が、息を切らして飛込みました。櫻のつぼみもふくらんだ、あるうらゝかな春の日の晝少し前のこと——。
気紛れなあの雪の日も思ひ出せないやうなうらゝかな日、晴代はもう床を離れてゐたので、かぶさつた髪をあげ、風呂へも行つた。
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
見れば見るほどうつくしいから陳の妻がくわが子婦たらんかと問うと諾した。
しかし、またあらためて、お絹のそのうつくしさというものは。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
てたが、近々ちか/″\見合みあはせた、うらゝかひとみたてにもれとか。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
東山遊覧客も日一日と殖えて来て、前の坂を上下する人の下駄の音や車の響も、終日長閑のどかうらゝかに聞えた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
うつくしき玳瑁たいまい
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
愚かしく、うつくしく
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
このおれいさんという娘は可なりの役を勤めていた士族の娘で、父親に先立たれて、五軒町の借屋に母親と一しょに住んでいる。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ひと形容けいようにしてれいなり、といてある。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
またかい、と苦笑にがわらいをして、客の方がかえって気の毒になる位、別段腹も立てなければ愛想も尽かさず、ただ前町の呉服屋の若旦那が、婚礼というので、いでやかねての男振おとこぶり、玉も洗ってますますあでやかに
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「大事ない/\、あわせぢやけれどの、れた上衣うわぎよりはましでござろわいの、ぬしも分つてある、あでやかな娘のぢやで、お前様にちょういわ、其主そのぬしもまたの、お前様のやうな、わか綺麗きれいな人と寝たら本望ほんもうぢやろ、はゝはゝはゝ。」
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
——樽野は、煮えくりかへる汚辱の大釜に投げ込まれて、望遠鏡を握り絞めたまゝ、らゝかな光りを含んで萌えたつてゐる青草の中に仰向態に悶絶した。
村のストア派 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
うるはしえたる空は遠く三四みつよついかの影を転じて、見遍みわたす庭の名残なごり無く冬枯ふゆかれたれば
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ひとり負ふ気無げなうるはしくも富める髭髯ひげは、下にはあたりまで毿々さんさんと垂れて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
古へより父の仇を討ちし人、其のず擧て數へ難き中に、獨り曾我の兄弟のみ、今に至りて兒童婦女子迄も知らざる者の有らざるは、衆に秀でゝ、誠の篤き故也。
遺訓 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
白日 青天にかかる。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ここにあま日高日子番ひこひこほ邇邇藝ににぎの命、笠紗かささ御前みさきに、かほよ美人をとめに遇ひたまひき。
飛簷ひえん傑閣隙間なく立ち並びて、そのくもりなきこと珠玉の如く、その光あること金銀の如く、紫雲棚引き星月かゝれり。
くはを ありとこして、
溌溂はつらつたる令嬢、やさしい若奥様、四、五人づれでしゃべってゆく女学生、どこかで逢ったことのある女給、急ぎ足のダンサーなどと、どっちを向いても薔薇ばらの花園に踏みこんでいるような気がした。
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
また或時、天皇すめらみこと遊行しつつ美和河に到りませる時に河の辺に衣洗ふ童女あり、其容姿甚だかりき。天皇その童女に、汝は誰が子ぞと問はしければ、おのが名は引田部の赤猪子あかゐことまをすと答白まをしき。
枕物狂 (新字旧仮名) / 川田順(著)
爾に𧏛貝比売きさげこがして、蛤貝比売水を持ちて、母乳汁オモノチシルを塗りしかば、ウルわしき壮夫オトコに成りて出遊行イデアルキき。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)