“うつく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ウツク
語句割合
96.4%
1.3%
0.8%
美麗0.5%
媚麗0.3%
秀麗0.3%
繊美0.3%
美観0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのうつくしいそらうばはれてゐたを、ふと一ぽん小松こまつうへすと、わたし不思議ふしぎなものでも見付みつけたやうに、しばらくそれにらした。
日の光を浴びて (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
色彩に亢奮こうふんしていた私の神経の所為せいか、花嫁は白粉おしろいを厚く塗ってはなはうつくしいけれど、細い切れた様な眼がキット釣上つりあがっている、それがまるで孤のつらに似ている。
菜の花物語 (新字新仮名) / 児玉花外(著)
うつくしき汝兄なせの命、かくしたまはば、いましの國の人草、一日ひとひ千頭ちかしらくびり殺さむ」とのりたまひき。
どこに一点汚れのないが、つんと隆い鼻の下の、八字の瑠璃と、照り合ひての美麗うつくしさ。これだけにても一廉の殿振りを、眉よ眼と、吟味せむは。年若わかき女子に出来まじき事ながら。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
ことに、媚麗うつくしい容色の階調を破壊しているのが、落着きのない眼と狭い額だった。法水は丁寧に椅子を薦めて
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
かつて、雑誌『明星みょうじょう』の五人の女詩人、鳳晶子おおとりあきこ、山川登美子、玉野花子、茅野雅子ちのまさこと並んで秀麗うつくしいひとであって、玉琴たまごとの名手と聞いていた人の名をいって見た。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
それゆえたとい精神に異状を来たしていようが気狂きちがいであろうが、あんな繊美うつくしい女が狂人になっているとすれば、そんな病人になったからといって、今さらてるどころか、一層可愛かわいい。
狂乱 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
変えて西蔵チベット国民ばかりでなく原始仏教の信仰者——トルキスタン人や錫蘭セイロン島人やボハラ人や暹羅シャム人やキルギド人達の信者に依って極楽浄土の象徴かのように崇められるだけの美観うつくしさを
喇嘛の行衛 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)