うつく)” の例文
うつくしいお方です。いやよしましょう、わしの半生がそうだったからあなた様にもそうなれとはおすすめできない。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
色彩に亢奮こうふんしていた私の神経の所為せいか、花嫁は白粉おしろいを厚く塗ってはなはうつくしいけれど、細い切れた様な眼がキット釣上つりあがっている、それがまるで孤のつらに似ている。
菜の花物語 (新字新仮名) / 児玉花外(著)
見れば見るほどうつくしいから陳の妻がくわが子婦たらんかと問うと諾した。
しかし、またあらためて、お絹のそのうつくしさというものは。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おんなは人間離れをしてうつくしい。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)